主に低学年の子どもが放課後の長い時間を過ごす学童保育所。その学童で、小学1・2年生が早くも子どもが人間関係に悩んでいるということはないでしょうか? 親としては低学年のうちから人間関係に悩むのは早いのでは?と心配になってしまうかもしれません。人間関係に悩むわが子にどのようなアドバイスをしてあげればよいのでしょう。小学生の放課後の居場所作りに取り組む、特定非営利活動法人 放課後NPOアフタースクールの現場で放課後児童支援員(以下、スタッフ)を務めるアフタースクールマネジャーの松盛雅香さんと渡部岳さんに話を聞きました。
【年齢別記事 小学校低学年のママ・パパ向け】
(1) 学童の友達トラブル 「好き」見つけることが解決に ←今回はココ
(2) 何となくパパを避ける娘 本格的な思春期前に対策は?
(3) 会話中「それ、知ってる」連発する子ども 対処法は
(4) 低学年からOK! 自ら学び始める「自学ノート」とは
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トラブルがあるのは、人と関われている証拠
「わが子が友達関係でトラブルがあったり、悩んでいたりすると、保護者は気になりますよね。でも、学童保育で日々子どもたちの放課後を一緒に過ごしている私たちは、子どもたちの人間関係トラブルを一概にネガティブなものとはとらえておらず、成長のための通過点としても受け止めています」と話すのは放課後NPOアフタースクールの松盛さんです。
「低学年の子はまだまだ人間関係を、自分たちだけではうまく解決できないので、そういったトラブルにはスタッフとして入り、『相手を理解してあげられる機会だよ』と話しています。仮にずっと1人で本を読んでいて誰とも関わらなかったらトラブルは起きません。保護者には、ある程度のトラブルであれば、人と関わろうとしていることをまずは肯定的にとらえてはと伝えています」(松盛さん)
一時的なトラブルであればよいのですが、わが子が継続的に特定の子との友達関係を気にしていたり、ストレスに感じていたりする場合はどのように考えればよいでしょう。
これに対し、同じく放課後NPOアフタースクールの渡部さんは「トラブルの背景にいじめなどがあるような場合は別軸での対応が必要ですが、あくまでも個々の人間関係でのつまずきの場合は、大人まで一緒に気持ちを引っ張られ過ぎてしまわないようにすることがポイントです。保護者が子どもと一緒になって人間関係を深刻にとらえたり、意識し過ぎてしまったりすると、親子共にかえって心配がふくらんでしまい、出口が見えない状況に陥ってしまうリスクもあります」と話します。
では、親が子どもの気持ちに引っ張られ過ぎないようにするためには、どのような視点が必要なのでしょう。学童における低学年の人間関係トラブルの実態とあわせて、トラブル時に親がとるべき対応や、持つべき視点について聞いていきます。
・小学1、2年生に多いトラブルとは、どんな理由によるもの?
・親が子どもの感情に引っ張られずに話を聞くには
・トラブルが起きやすい低学年の時期ほど大事なのは遊びの○○○○を増やすこと。
