大人の世界では「1日1ページで学ぶ〇〇」「10分で分かる〇〇」といった書籍や動画など、時短で学ぶ「ファスト教養」コンテンツを利用する人が少なくありません。効率的に学べると考え、学校や塾に忙しいわが子のためにも、こうしたコンテンツを活用したいと思うママ・パパもいるのではないでしょうか。しかし、お手軽なファスト教養で真の教養は身に付くのでしょうか。東京工業大学副学長でリベラルアーツ研究教育院教授の上田紀行さんに聞きました。
【年齢別記事 小学校低学年のママ・パパ向け】
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(3) 性教育「娘が初潮を迎えたら向き合う」では遅すぎる
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歴史漫画や勉強系ユーチューブに学習効果はある?
「1日10分で学べる〇〇」「見るだけで分かる〇〇」など、お手軽、便利なファスト教養。仕事で手っ取り早く特定の分野を学びたいときなどに、そうした書籍や動画を活用したことのあるママ・パパも多いのではないでしょうか。
また、子ども向けにも勉強系ユーチューブや歴史の学習漫画など、さまざまなコンテンツがあるため、学校や塾、習い事に忙しいわが子のために活用したい人もいるかもしれません。しかし、お手軽なファスト教養で真の教養は身に付くのでしょうか。
文化人類学者で東京工業大学でリベラルアーツ教育の導入に取り組んでいる上田紀行さんは「低学年ぐらいの子どもなら、それらのコンテンツをうまく使うことで、真の教養への扉を開くことができます」と言います。
「ただ、それにはファスト教養オンリーにならないこと、そして、コンテンツの選び方にも注意が必要です。低学年のうちは親子で一緒に選ぶといいでしょう」
詳しく聞いていきましょう。
・コンテンツ選びの注意点
・勉強系の動画はフェイクに注意
・「自分は何でも知っている」の思い込みは危険信号