読書習慣を身に付けさせたい、けれども肝心のわが子は本を読まない。せめてもの思いで渡した学習マンガも、マンガの部分しか読んでいない様子……などと悩んでいる親も少なくないのでは。本を読まない低学年のわが子に読書習慣を身に付けさせるために親はどのような工夫ができるのでしょう。教育家の石田勝紀さんに話を聞きました。

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読書には向き不向きがある

 「わが子に読書習慣を身に付けてほしい、と思っている親は少なくないですよね。読書にはたくさんのメリットがあります。さまざまな世界を知ることはもちろん、物語の世界を疑似体験することができますし、語彙力を身に付けることもできます。読書はすばらしい体験である一方で、そもそも活字が好きで読書に向いている子と、活字が苦手で読書が好きでない子がいるのも事実です」と話すのは教育家の石田勝紀さんです。

 石田さんによると小学生では活字が好きという子のほうが珍しく、活字を読むことに抵抗を感じたり、面倒だと感じたりする子のほうが多いそう。とはいえここで問題なのは、子どもが活字に抵抗を感じることよりも、活字が好きでない子に、大人が無理やり本を読ませようと強制することだそう。

 「大人が子どもに無理やり本を読ませようと強制することには、本を読むことで得られるメリットをはるかに上回るデメリットがあります。そのデメリットの中でも大きいのが、子どもが勉強嫌いになってしまうことです」

 成長の糧になればとすすめた読書が、かえって勉強嫌いにさせる原因になってしまっては元も子もありません。活字が苦手で読書を嫌がるわが子に、読書習慣を身に付けさせるためにはどのような工夫をすればよいのでしょう。そもそも学力向上に、読書習慣は必須なのでしょうか? 石田さんに詳しく聞いていきます。

この記事で読める内容
・活字が苦手でも学力は身に付く?
・活字好きでない子どもが本を読む「唯一の入り口」とは?
・最初は○○が少ない本からスタート
・「ジャケ買い」目線での本選びでも構わない理由とは?