キャッシュレス化が進む現代では、お金の増減を具体的に感じられず、「子どもにお金の価値をどう伝えたらいいか」と悩む親も少なくないでしょう。先行き不透明な時代において、子どもには自分で資産形成できるような知識をつけてほしいけれど、自分自身が金融教育を受けていない親は、どう教えればいいのかも悩みどころです。年間2000人以上に金融教育プログラムを提供している盛永裕介さんに、家庭でできる金融教育について聞きました。
【年齢別記事 小学校高学年のママ・パパ向け
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金融教育は学校任せでは不十分
キャッシュレス決済やネットでの買い物はすっかり当たり前のものになりました。便利だけれど、お金の増減が具体的に感じられず、「子どもはお金の価値をちゃんと実感できているのだろうか」と気にする親も少なくないのではないでしょうか。また、先行き不透明な時代において、子どもには自分で資産形成できるような知識をつけてほしい一方、外国為替証拠金取引(FX)や暗号資産(仮想通貨)などハイリスクな金融商品の存在や、そもそも自分自身が金融教育を受けていない場合もあり、子どもにどう教えればいいかも悩ましい問題です。
2022年度は高校家庭科で資産形成に関する学習が必修化され、『金融教育元年』と呼ばれましたが、「実際に教科書を見てみると、掲載されている量は教科書の見開き2ページ程度、おそらく授業時間も、年間で1時間程度でしょう。学校の授業だけで、成人後に問題なく資産形成ができるだけの知識をカバーするのは難しいのではないでしょうか」と盛永さんは指摘します。
また、盛永さんのもとには、現場の先生から「金融や投資をどう教えていいか分からない」といった戸惑いの声が寄せられているといいます。民間企業の出張授業を活用する動きもありますが、それもすべての学校が実施できるわけではありません。やはり、家庭での金融教育は必要なようです。
この記事では盛永さんに、成人までに身に付けたい金融知識や、家庭で楽しく取り組める金融教育について具体的に教えてもらいました。

・金融教育は将来の夢とセットで考える
・「適切なコスト感」を養うために取り組みたいこと
・親子で楽しく金融知識が身に付く、お薦めボードゲーム&アプリ