何かを成し遂げた女性は、華々しいキャリアで順風満帆に見える。でも実は、見えないだけで、思い通りにいかず悔しくて、泣いて、もがいて、落ち込んで…「失敗だらけの道」を歩んでいるのかも。先輩たちの生々しい失敗談に、転機の乗り越え方、転び方、失敗を最高の糧にするヒントを学ぶ連載。今回は、今回は、タレント、身体美容家など多彩に活躍中の優木まおみさん(42歳)の失敗図鑑(下編)です。

(上)優木まおみ 夢を諦めた過去 中途半端な自分に悩み
(下)優木まおみ 仕事も家庭も「なんとかなる」は甘かった ←今回はここ

結婚、出産後は育児と仕事に悩んだ

 現在、タレント、モデル、身体美容家など幅広く活動中の優木まおみさん。大学卒業後、夢だったアナウンサーを諦め、芸能界へ飛び込んだ。最初はとまどいを覚えたグラビアに挑戦し、ブレイク。テレビ出演のチャンスに恵まれ、バラエティやクイズ番組で存在感を発揮し、その後は競馬番組のMC(司会者)やコメンテーターなど活躍の場を広げていった。

 順調にキャリアを築いた20代を経て、32歳のときに結婚。第1子を出産してからは、仕事と育児のバランスがうまくいかず、優木さんは「記憶がないほどめまぐるしい日々を送った」と話す。

 「出産後は仕事をペースダウンしましたが、つねに育児と自分の体力との戦いでした。寝不足でぼーっとしてしまうことも多かったですね。仕事をしていれば、少し子どもと離れる時間ができていいかもと思っていましたが、結局、現場では子どものことが気になってソワソワ。心の中では『置いてきてごめん』と罪悪感があって、自己矛盾がありました。いつも子どものこと、育児が頭にあり、自分の人生を生きていない感じでした」