2022年も終わりに近づき、1年を振り返る時期になりました。と同時に気になるのが、入試での社会の時事問題です。来る23年度中学入試ではどんな時事問題が出題されるのでしょうか? 中学受験専門のプロ個別指導教室SS-1副代表で、社会を指導している馬屋原吉博さんに聞きました。
ロシアによるウクライナ軍事侵攻はさまざまな社会問題につながる
中学校入試の社会は「地理」「歴史」「公民」の3分野から出題されます。しかし、近年の入試では、3分野をきっちりと分けずに、歴史の問題で関連する地名やその場所の位置を聞いてきたり、地理の問題で歴史的な背景や問題点の因果関係を記述させたりといった複合的な問題が増えています。その導入で扱われることが多いのが、その年に起きた出来事やニュースです。
では、2022年はどんな年だったのでしょうか? 馬屋原さんは次のように話します。
「22年の重大ニュースといえば、やはりロシアのウクライナ軍事侵攻が最初に挙がるでしょう。時事問題対策のポイントは、それぞれのニュースが中学受験の社会で扱われるどんなテーマに結びついていくかを考えていくことです。特に今回のロシア・ウクライナ問題は、エネルギー不足や領土問題などさまざまな社会問題に波及しているため、あらゆる角度から出題されることが考えられます」
馬屋原さんが予測する、ロシアによるウクライナ軍事侵攻に関する時事問題の切り口は次の通りです。
【歴史的な背景】
日露戦争や冷戦、アフガン侵攻など、ロシアに関わる歴史についての知識を問う問題。
【エネルギー問題】
ロシアからの天然ガスの輸出が止まり、ヨーロッパを中心とした各国でエネルギー不足が問題に。エネルギー不足に関連して化石燃料問題や核問題まで発展的な問題が出題される可能性も。
【世界のインフレ問題】
ロシアとウクライナは世界有数の小麦・とうもろこし生産国。第1次産業とエネルギーの輸出が滞ることで、食料や輸送の価格が高騰。インフレの原因を問う知識問題、または記述問題。
【国際連合の対応】
国連の成り立ちや、安全保障理事会の常任理事国が持つ拒否権に関する問題。核兵器やNATOといった国際的な安全保障に関わる問題。
【難民問題】
ウクライナからの避難民の問題から、シリア、ミャンマーのロヒンギャなどの難民問題が出題されることも。
日露戦争や冷戦、アフガン侵攻など、ロシアに関わる歴史についての知識を問う問題。
【エネルギー問題】
ロシアからの天然ガスの輸出が止まり、ヨーロッパを中心とした各国でエネルギー不足が問題に。エネルギー不足に関連して化石燃料問題や核問題まで発展的な問題が出題される可能性も。
【世界のインフレ問題】
ロシアとウクライナは世界有数の小麦・とうもろこし生産国。第1次産業とエネルギーの輸出が滞ることで、食料や輸送の価格が高騰。インフレの原因を問う知識問題、または記述問題。
【国際連合の対応】
国連の成り立ちや、安全保障理事会の常任理事国が持つ拒否権に関する問題。核兵器やNATOといった国際的な安全保障に関わる問題。
【難民問題】
ウクライナからの避難民の問題から、シリア、ミャンマーのロヒンギャなどの難民問題が出題されることも。

時事問題は、その出来事がどのような社会問題につながっていくかを把握することがポイントに