子どもが学校に上がると親が避けて通ることができないのがPTA活動。「子どもたちのため」になるのであれば参加したい一方で、子育てと仕事の両立で時間がない中、実際問題PTA活動のために時間を割くのが大変というのも事実。活動においては「なんで、どうしてこうなるの?」といったモヤモヤを感じたり、「どうしよう!」というピンチの場面に直面したりすることもありがちです。こうしたPTAの在り方は今や社会問題の1つにもなっています。本連載では、そんな親のモヤモヤや、「あのとき、一体どうすればよかったの?」の声に答えながら、PTAをより良いものに変えていくための参加の方法や、これからのPTAの在り方について考えていきます。連載3回目と4回目は、東京都初の民間人校長として2003年から5年間杉並区立和田中学校の校長を務め、その間に「PTAを廃止した」として話題となった藤原和博さんに話を聞きました。

【PTA活動の荷が重いです。PTA活動は必要なのでしょうか?】
小学校に上がると同時に「6年間に1度は必ず委員をしてください」というルールと共に、PTA活動が始まりました。ただ、フルタイムで仕事をしている私の毎日は、わが子と向き合う時間をつくり出すだけで精いっぱいで、PTAの活動は正直荷が重いです。中には「これ、本当に時間を割いてまでする必要あるのかな?」と感じる活動もありますが、子どもの学校生活のことを考えると、活動内容に異議を唱えるなどといったことはできません。

こんな後ろ向きなマインドで参加するPTAは、そもそも本当に必要なの? という疑問も生じてしまいます。実際のところPTAが存在しない学校はあるのでしょうか。

(東京都、小学校1年生ママ)

今回の回答者
藤原和博さん(元杉並区立和田中学校校長)

行ったのは学校を盛り上げる雰囲気づくり

 PTA活動を義務的にこなさなくてはならないのはしんどいですよね。質問者さんの気持ちはよく分かります。

「学校特有の変な平等主義は変えていくべきだと思い、実行していきました」(藤原さん)(写真はイメージ)
「学校特有の変な平等主義は変えていくべきだと思い、実行していきました」(藤原さん)(写真はイメージ)