これからの未来を担う「Z世代」。1990年代半ばから2000年代に生まれた彼らの目に、現代の日本経済やカルチャー、社会課題はどのように映っているのでしょうか。この連載では毎回3人のZ世代を招き、さまざまなトピックについて話を聞きます。今回のテーマは「仕事とSNS(交流サイト)」です。今や生活に欠かせないSNSですが、Z世代は働く上で、どのように活用しているのでしょうか。

クライアントや仕事仲間の9割はSNS経由でつながった

上:映像ディレクターの岡村未来さん(24歳)、右下:90執行役員の本庄遥さん(26歳)、左下:起業家の難波遥さん(23歳)
上:映像ディレクターの岡村未来さん(24歳)、右下:90執行役員の本庄遥さん(26歳)、左下:起業家の難波遥さん(23歳)

編集部(以下、略) 皆さんは仕事をする上で、SNSをどのように活用していますか。

本庄遥(以下、本庄) SNSにはどっぷりつかっていて、特にツイッターとインスタグラムは仕事でもプライベートでも積極的に使い、情報を発信したり気になる投稿にいいねをしたりしています。私はスタートアップ企業で働いているのですが、クライアントや仕事仲間の9割くらいは、SNS上で見つけてDM(ダイレクトメール)を送り合ってつながりました

 TikTok(ティックトック)やユーチューブは、情報収集をするために使っています。自分から発信することはほとんどないですが、ほぼ毎日チェックするようにしています。SNSから少しでも離れると情報のキャッチアップができなくて、浦島太郎状態になってしまいますね。

岡村未来(以下、岡村) 意外だと思われるかもしれないですが、私はSNSの中でフェイスブックを一番活用していて、週に2~3回は映像制作の仕事に関連する投稿をしています。ほかのSNSに比べてZ世代のアクティブな利用者は少ないのですが、逆に上の世代とつながるきっかけになっています。

 ツイッターとインスタグラムも使っていますが、プライベートな要素が強く、仕事に関する投稿はあまりしていないです。

難波遥(以下、難波) 私は2021年、大学生のときに、SDGs教育に関する会社を起業しました。インスタグラムとTikTokは、仕事に関する内容を自己ブランディングのために発信していますが、私はSNS自体、プライベートではほとんど使っていません。新型コロナウイルスが落ち着いて人とリアルに会う機会が増え、SNSをまめにチェックする時間がなくなったのが、SNSと距離を置いている理由の一つです。

 私のように仕事ではSNSを積極的に使うけれど、プライベートではあまり使いたくないというZ世代は少なくないと思います。

Hands UP(ハンズアップ)代表の難波遥さん。SDGs教育を軸に、若者に向けてさまざまなプロジェクトや講演を行っている。現在、自転車で日本一周に挑戦中
Hands UP(ハンズアップ)代表の難波遥さん。SDGs教育を軸に、若者に向けてさまざまなプロジェクトや講演を行っている。現在、自転車で日本一周に挑戦中