この連載では、離婚を経験し、バツイチ同士で再婚したコラムニストで恋愛ジャーナリストのおおしまりえさんが、心理学を勉強したり、専門家に取材をしたりすることで学んだ「仲のよい夫婦でいるためのメソッド」を提案します。最終回は、おおしまさんも作成したという「婚前契約書」の重要性について解説します。

筆者も夫婦で話し合い、婚前契約書を作成

 最近は結婚しても個人の権利を明確にしておきたいと考える人が増え、婚前契約書が注目されるようになりました。私は、婚前契約書を「パートナー同士が結婚前に譲れない条件やルールを話し合い、書面に書き起こしたもの」と定義しています。

 私たち夫婦も入籍の前、自分たちで話し合って婚前契約書を作成し、締結しました。なぜ婚前契約書を作成することになったのか。そして契約を結んだ結果、どういう変化があったのか。今回は仲良し夫婦でい続けるための「婚前契約書の作り方と得られるメリット」について紹介します。

離婚を経て、「同じ失敗を繰り返したくなかった」

 私たちが婚前契約書を作ろうと思った一番の理由は、「同じ失敗を繰り返さないため」です。

 私は1回目の結婚のとき、家事の分担や将来像の話し合いがほとんどできていませんでした(当時はできていると思っていたのですが)。その結果、結婚した後に元パートナーから「家事は妻がやってほしい」「本当はフルタイムではなく、家の近くでパートをしてほしい」「土日は夫婦で過ごす時間とすべきだ」と、いろいろなオーダーを受けました。私はそれらを受け入れられなかったため、もめましたが、結婚前にきちんと話し合っておけば、離婚は避けられたかもしれません