2022年12月9日に開催された日経SDGsフェス「ジェンダーギャップ会議」。東京センチュリー 取締役 専務執行役員の原真帆子さんが登壇し、「人を育てる企業で描く魅力的なキャリア展開」と題して、自らのキャリアを振り返りながら、グローバルな観点からの人材育成のコツについてトークを行いました。聞き手は日経xwoman客員研究員の羽生祥子が務めました。
グローバル展開に魅力を感じて入社する女性も
日経xwoman客員研究員 羽生祥子(以下、羽生) 本日は、ダイバーシティとインクルージョン、そして人を育てる企業で描く魅力的なキャリア展開について、東京センチュリーの原さんにお話を伺いたいと思います。まずは自己紹介をお願いします。
原真帆子さん(以下、原) まず私の経歴ですが、1987年に第一勧業銀行(現みずほ銀行)に入行し、証券部門や投資銀行部門、海外勤務などを経験しました。2000年に外資系の銀行に転職し、その後は国内の銀行系の証券会社などを経て、11年に東京センチュリーに入社。クロスボーダーのM&A(合併・買収)や戦略的提携を担当し、近年では、航空機分野を中心に事業を拡大しています。19年末に、米国の大手航空機リース会社のAviation Capital Groupを買収し、以降、会長職を務めています。00年から米国西海岸の本社に駐在しています。

羽生 御社のダイバーシティの取り組みについて教えてください。
原 当社では、(1)企業風土の醸成、(2)多様な人材の活躍推進、(3)キャリア形成と能力開発の支援、(4)両立支援の充実、の4つの柱を立てて取り組みを進めています。女性の活躍推進は、新卒採用に占める女性比率30%以上、管理職に占める女性比率30%以上を目標に掲げており、22年度の新卒採用における女性比率は42%と6年連続で達成しています。管理職に占める女性比率は現状11.4%とまだ自慢できる数字ではありませんが、年々着実に増えており、引き続き進めていきたいと考えています。
羽生 航空機や車といった大規模事業が多い会社だと、「女性が本当に活躍できるのだろうか」と不安に考える人もいるかと思うのですが、入社を希望する女性たちの意識はいかがですか?
原 ひと昔前までは、航空機や船舶などは男性の関心が高い分野という印象がありましたが、最近はこうした専門性が高く、グローバルに活躍できる分野に興味を持つ女性も増えています。
羽生 原さんは、日本企業とグローバル企業、どちらも経験していますが、風土や働き方などに違いを感じますか?