100%完璧な制度なんてない、それでも「やってみる」ことが大事

高柳 業績にとらわれると、新しいことへのチャレンジは怖くてできない。確実に稼げるほうにいこうとなりますよね。IBMはなぜできているのでしょう。

山口 女性だけでなく、LGBT、さまざまな国籍の人、新卒で入社して長く働いている人、中途で入社してきた人と、いろんな人が一緒に働くことによって、新しいアイデア、新しい意見がたくさん出てくる。その芽を潰してはいけません。新しいビジネスや、会社が良くなるベースにつながっていく。そういう考え方の下、ダイバーシティ推進の活動は大切にしようと思っています。

高柳 山口さんがトップになる前から、IBMのダイバーシティ推進活動は続いていますね。

日本IBMは1987年から30年以上にもわたり、ダイバーシティ推進の取り組みを続けてきた
日本IBMは1987年から30年以上にもわたり、ダイバーシティ推進の取り組みを続けてきた

山口 フレックスタイムや時短勤務制度、事業所内保育所の設置など、さまざまな取り組みを行ってきました。社員からはポジティブな意見がある一方、問題点を指摘されることも。それでも、チャレンジし続けないといけない。やらないと前に進まないよね、と。まだまだ解決しなくてはいけない課題も多いですが、女性活躍推進のための制度は徹底的に推進していくべきです。

 とはいえ、制度をつくるだけではうまくいきません。当事者の人たちが悩みを共有しながら新しい施策や取り組みを考え続けられるコミュニティーがあります。営業系の「JWC」と、技術系の「COSMOS」という社員同士のコミュニティーです。この2つが鍵だと思います。