日経ウーマンエンパワーメントプロジェクト始動を記念して、2020年5月15日にリモートで、日経ウーマンエンパワーメントプロジェクト「ジェンダーギャップ会議~ジェンダー平等は企業の経営戦略だ~」セミナーが開催されました。「ジェンダーギャップ121位の国からの脱却」と題した本セミナー開催中の合計アクセス数は1万を超え、リアルタイムで300もの質問や意見が寄せられました。このリポート記事では、本イベントの内容を紹介します。第1回は内閣府・男女共同参画局長・池永肇恵(いけなが・としえ)さんによる基調講演です。

日本のジェンダー格差が大きいのは、経済と政治分野

内閣府・男女共同参画局長・池永肇恵さん

 本セミナーのテーマは「ジェンダーギャップ121位の国からの脱却」とされています。このジェンダーギャップ指数について、まずはご紹介していきます。これは世界経済フォーラムが男女間の格差を「健康・教育・経済・政治」の4分野の指標で測定したものです。男性の数値に対する女性の数値で表していて、0(ゼロ)に近ければ近いほど不平等。1に近ければ近いほど平等、ということになります。

 4分野を統合した総合順位で見ると、日本は153カ国中121位で、数値が特に1からかけ離れている分野は「経済」と「政治」です。経済の中でも「管理的職業従事者」と「専門技術者」の男女比率の差が大きくなっています。最も低いのが「政治」で、国会議員や閣僚、行政府(大統領や首相)の長の在任年数の男女比率の差が大きいです。日本ではご存じの通り、首相に女性が就任したことはありません。

7年間で女性の就業者は330万人増加

 次に日本の女性活躍について見ていきます。安倍晋三首相は女性活躍を成長戦略の中核に位置付けています。2012年から2019年で女性の就業者数は330万人増加しました。また、民間企業の係長・課長・部長、各役職の女性割合も上昇しています。

 上場企業の女性役員は、2012年から2019年で約3.4倍に増加しています。この間、総理から経済団体への要請や、有価証券報告書における役員の男女別人数、女性比率の記載の義務付けなどが行われています。現在の女性役員割合は5.2%です。