男性育休はボウリングの1番ピン

羽生 最後にお二人からメッセージをいただきたいと思います。まず、ステファニーさん、お願いします。

ステファニー 多様性推進はやはり「あきらめない」こと。腰を据えた取り組みが必要になるだろうと思います。1つポリシーができたから、それで終わりではありません。ポリシーがあっても、うまくいかないなら変更・改善しなくてはいけません。会社のダイバーシティを促進する、新たなアイデアを評価することは、会社にとっても大きなチャレンジだからです。

 コロナ下に浸透したオンライン会議のおかげで、家庭を持つ女性たちも会議に参加しやすくなり、積極的な参加やオープンな議論が促されたことで、より良いアイデアが出て、実行も早くなりました。その結果、大きな成果が生まれることが明らかになりました。

 これからも「一生懸命取り組むしかない」という言い方になるのですが、来年のジェンダーギャップ会議では皆さんにもっとポジティブなストーリーを共有できればと思います。

塚越 今回はジェンダー平等における男性育休や女性育成についてお話ししました。ジェンダー平等というと、SDGsの17目標のゴールの1つだと思っている人もいるかもしれませんが、SDGsの前文と本文にも明記があるように、ジェンダー平等は17のゴールすべてを実現するための手段です。どの企業も取り組む必要があるし、SDGsの目標を実現するためには、ジェンダー平等に手をつけていくことになると思います。

 今日はファザーリング・ジャパンの理事としてもいろいろとお話をしてきましたが、最後に「男性育休は社会を変えるための、ボウリングの1番ピン」だということをお伝えします。ボウリングでストライクを取るためには、1番ピンを倒さないといけませんよね。その後ろに、「女性活躍」「ジェンダー平等」、もしかすると「児童虐待」といった社会的な問題も隠れているかもしれませんが、まずは日本全体で男性育休を進めていく必要があると、皆さんに意識してもらえるとうれしいです。

構成/三浦香代子