2022年5月13日に行われた、日経SDGsフォーラム「ジェンダーギャップ会議」。日興アセットマネジメント代表取締役社長のステファニー・ドゥルーズさん、ファザーリング・ジャパン理事の塚越学さんを迎え、「選ばれる企業と多様性~男性育休と女性育成の最先端~」をテーマに話しました。後編の今回は、賃金格差など日本のジェンダー課題をより深く掘り下げます。コーディネーターは日経xwoman客員研究員 羽生祥子が務めました。

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男女の賃金格差が大きい日本

写真中央が日興アセットマネジメント代表取締役社長のステファニー・ドゥルーズさん。右がファザーリング・ジャパン理事、東レ経営研究所チーフコンサルタント 塚越学さん。左がコーディネーターの日経xwoman客員研究員 羽生祥子
写真中央が日興アセットマネジメント代表取締役社長のステファニー・ドゥルーズさん。右がファザーリング・ジャパン理事、東レ経営研究所チーフコンサルタント 塚越学さん。左がコーディネーターの日経xwoman客員研究員 羽生祥子

日経xwoman客員研究員 羽生祥子(以下、羽生) ステファニーさんから金融業界の女性活躍の課題についてお話がありましたが、塚越さん、ほかの業界の傾向はどうですか。

ファザーリング・ジャパン理事、東レ経営研究所チーフコンサルタント 塚越学さん(以下、塚越) まず、日本の育休取得率ですが、2020年度は女性が81.6%、男性が12.65%でした。20年度の男性育休の目標取得率が「13%」で達成できなかったため、さらなるテコ入れとして今春の法改正があったともいえます。まあ、男性の育休取得率は19年度が7.48%なので、伸びてはいるのですが。

 産業別に見ていくと、2020年度の取得率は製造業が14%、サービス業18%、金融業は30%。金融業は2019年度が12.86%なので、上がってはいます。ただ、取得期間の「5日未満」を見ると60%以上。つまり取得はしているけれども、すごく短いんですね。

 また、事業規模で見ると「従業員数500人以上」の大企業では1%も伸びていません。特に伸びたのは「従業員数100~499人」の中規模企業です

羽生 もはや男性育休は大企業だけの話ではないのですね。

塚越 はい。次は産業別・規模別の男女の賃金格差を見てみましょう。