「女性の学部生2割」という課題をどう解決するか

 東京大学の学部生の女性比率は19.5%、大学院生は28.2%(*1)です。今年度入学した学部生の女性比率は21.1%と過去最高ではありましたが、それでも20%を少し超えたくらいです。教員に占める女性の割合は14%、教授は8.3%(*1)。事務職員(課長級以上)の女性比率は21.6%、教職員全体(課長相当職以上)でも19.7%となっています(*2)。

 多様な人たちが集まって知を生み出すからこそ、学術のより高みを目指せます。女性の研究者や学生が来たくなる大学になるために、多様性をしっかり確保しなくてはなりません。

 では、この課題をどう解決するか。目指しているのは、自律的で創造的な、新しい大学モデルの構築です。これまでより一層、学外の皆様とのコミュニケーションを活発にしていきたいと思っています。

知をきわめる、人をはぐくむ、場をつくる

 そのために持つべき視点の1つ目は、「知をきわめる」。知の接続機能を持つ拠点として、大学の外も含めた人と人、組織と組織をつなげる機能をより強めたいと考えます。2つ目は「人をはぐくむ」。未来を築く、社会のさまざまな場を支える人材を輩出していく。関連して、女性の学生が卒業後に社会でしっかりと活躍していけるような場を、企業と一緒につくることも重要です。3つ目は「場をつくる」。多様性を確保し、社会の皆さんと共にさまざまな取り組みを通じてご支援をいただきながら、社会に貢献していきたいと思います。

 企業の皆さんとは、個別の共同研究は続けつつ、組織と組織で、つまり企業全体と東京大学全体で包括的に提携し、「産学協創」で、お互いに共有できるような未来ビジョンを創っていくことを目指します。ダイバーシティについても、企業の皆さんと考えを共有し、お互いに取り組みを進めるチャンスを広げていけたらと考えています。

東大による「産学協創と新たなエコシステムの構築~女性ロールモデルを」のプレゼン資料。ダイキン(2018年12月、100億円以上)ソフトバンク(2019年12月、200億円以上)などの産学協創について言及

*1. 2020年5月1日時点。*2. 2021年4月1日時点。