妻の感情曲線が上向いたターニングポイントは

 本当に申し訳ないのですが、当時は、「主婦ってなんか楽でいいな」と本気で思っていました。ですが、実際に育児をしてみると、「こんなに育児は大変なんだ」と実感しました

 双子育児でしたので、夜泣き対応も妻と一緒にやったのですが、1時間に1回、双子の一人が起きると、せっかく寝ているもう一人の子も起きてしまい、夜はずっと眠れない状態が続きました。さらに、長男と双子をトリプル抱っこすることで、手首がけんしょう炎に。妻と試行錯誤しながら、どうしたら夜泣き対応がうまくいくかを話し合い、そして少しずつ、私自身も育児家事に慣れてきて、2人で協力してできるようになりました。私自身、だんだんとできることが増えて、どん底の感情から、「満足」「幸せ」というようなポジティブな感情へと戻っていきました

 家事育児の大変さを育休で痛感したので、その後は飲み会やテニスもセーブして、家族中心の生活にシフトするようになりました。平日は定時で帰宅し、子どもをお風呂に入れたり、ご飯を食べさせたり。すると、妻にも頼りにされるようになり、家族の絆が深まりました

 一方、妻の感情曲線をご覧ください。2015年、私が長男誕生で浮かれている時に、妻は「家事はすべて私! 飲み会もテニスにも行ってずるい」と、マイナスの感情になっています

2015年、長男が生まれた頃の妻の感情はマイナスだった
2015年、長男が生まれた頃の妻の感情はマイナスだった

 その後、妻もフルタイムに復帰し、一気に負担が増えてイライラがマックスに。双子を妊娠しても、妻の感情曲線は下がったまま。上向きになったのは双子が誕生してからです。私が育休を取って、一緒に育児や家事をやり、大変さを実感することで、2人で双子育児を経験することができました。ここから妻の感情も徐々に上向きになり、今では仲のいい家族になっています。

 もし、双子誕生の時に、私が育休をとっていなかったら、育児や家事の大変さも分からず、妻の感情はずっと「不満」のままだったでしょう。家族仲がどうなっていたんだろうと不安です。このグラフからも、私は育休を取っていろんな苦労をしてよかったなと、本当に思います。