固定観念をなくし、多様性を受け入れる
羽生 それでは最後に、皆さんにメッセージをお願いします。
向井 今回お話をして、自分自身がリーダーとして歩み始めたときのことを思い返しました。自分の上司はもちろん、リーダーたちはすべてが完璧、何でも自信を持って決められる人たちだと思い、「自分は到底そんなリーダーにはなれない」と自信をなくしていました。その後、実際に自分が部下を持つようになって、「人に頼ってもいい、色々な人の意見や体験談を聞いて決断し、リードすることが大事だ」と気づきました。一人ひとりの個性を認め、尊重し合うことが大切です。「こうあるべき」「こうしなければいけない」という意識をなくし、多様性を受け入れることが重要だと思います。
田中 皆さん、「3R」という言葉を聞いたことがありませんか。PR、IR、HRとRが付く部署には女性が多いと。しかし、当社では経営企画、技術、サプライチェーン(供給網)とあらゆる部署に女性がいて、ビジネスの意思決定の場にもたくさんいます。当社は30年までに女性の管理職比率を50%まで増やそうとしています。一緒に実現してくれる女性の方、それをサポートしてくれる男性の皆さん、ひいては女性が活躍できる社会を一緒につくっていける方々とこれからも協働していきたいと思っています。
羽生 ありがとうございました。
文/三浦香代子