デリケートゾーンの積極的なケアで、無理をしない毎日へ
中村 デリケートゾーンの日頃のケア方法を具体的に教えてください。
吉形 まずは、自分の普段の状態を知っておくことが何よりも大切です。クリニックを受診する患者さんの多くが「おりものの、いつもとの違い」を感じて来院します。妊娠中や更年期にトラブルを放置せず適切に受診するためにも、肌のスキンケアと同じようにデリケートゾーンにも向き合ってほしいです。
中村 デリケートゾーン専用の優しいソープやクリームなど、毎日使えるアイテムもあるので、そういったものを使うのもいいですね。臭いが気になる方だとついボディーソープでしっかり洗いたくなりますが、洗いすぎも良くないと聞いたことがあります。
吉形 そうですね。デリケートゾーンも顔と同じように、まずはベースとなる皮膚自体を良い状態に保つことから心がけてみるのがいいと思います。顔は洗顔料で洗い、その後、何もつけずに放っておくこともないでしょう。デリケートゾーンも専用のソープで洗い、そのあと保湿することまでが大切です。
また、生理用ナプキンやショーツなども、悩みに合わせて見直したり、新しいものを使ってみたりすると自分に合う、合わないが分かります。座りっぱなしの方は鼠頸部をマッサージしてリンパの流れをよくするのもおすすめです。
中村 仕事で忙しいとつい、自分のケアを怠ってしまいます。食事もしっかりとれないと口内炎ができたり、肌が荒れたりするので、きっと同じようにデリケートゾーンにも影響が出ているのではと感じます。
吉形 デリケートゾーンの不調は分かりにくい部分もありますが、もちろんストレスも影響します。デリケートゾーンに不調を感じた時は生活も見直してみてください。
中村 いつまでも自分らしくあるために、デリケートゾーンについても正しい知識を持って、必要なケアができるようにしておきたいですね。

取材・文/塩野里美 写真/新山貴一