粘膜の表面はネバネバの粘液層が覆う。病原菌がこの層に近づくと、粘液中に待機するIgA(免疫グロブリン)や抗菌物質が病原体を攻撃し、粘膜内への侵入を阻む。粘膜まで病原体が侵入すると、腸管では、小腸粘膜にある「M細胞」が病原体を呼び込み、その下にある「パイエル板」という免疫細胞が集まった組織に送り込む。すると、司令塔である「樹状細胞」が病原体を待ち受け、その情報を収集。情報を受け取ったB細胞は抗体産生細胞となり、IgAを作る。産生されたIgAは粘膜をくぐり抜けて腸管内で病原体をつかまえ、無力化するよう働く。さらに、一部の抗体産生細胞は全身を巡って鼻や口、喉など全身の粘膜で同様の防衛部隊を作り、再び小腸に戻る。これを「ホーミング」という。病原体が鼻や喉から侵入した場合、これらの部位の扁桃やリンパ節にある司令塔が起点となり、全身の粘膜免疫を活性化する。
(図/國澤純氏作成資料をもとに編集)