大手コンサルティング会社のアクセンチュアと米マイクロソフトの合弁会社として2000年に設立された米アバナードは、アクセンチュアのビジネススキルとマイクロソフトの技術力を武器に、26カ国でコンサルティング事業やシステム構築事業を展開している。日本でも、2005年のアバナードジャパン設立以来、事業は大きく伸びている。システム開発会社、アイルランド語学留学を経て同社に入社し、I&D(インクルージョン&ダイバーシティ)活動にも積極的に取り組んでいるシニアコンサルタント・須田侑唯さんに、仕事の醍醐味や同社の魅力について伺った。

アバナード シニアコンサルタント
大学でビジュアルデザインを学び、2011年に新卒でシステム開発会社に入社。2016年から1年間、アイルランドに語学留学。2017年アバナードに入社し、アナリスト、シニアアナリスト、コンサルタントを経て2021年12月よりシニアコンサルタントに。2019年より社内のI&D活動のコアメンバーとしても活動している
アイルランド語学留学がキャリアの転機に
須田さんの社会人としてのスタートは2011年。大学ではデザイン工学科でパッケージデザインを学び「モノづくりが好きだし、ビジュアルデザインで培ったユーザー目線は開発に生かせるはず」と考えて、システム開発会社に就職しました。
「IT業界は男性社会のイメージがありましたが、まさに男性中心の職場で女性は数少ない存在。いろいろな開発案件を任されてやりがいを感じていたものの、キャリアに迷いを感じて退職し、思い切ってアイルランドへの1年間の語学留学を決めました」
英会話もままならない状態での留学でしたが、この経験がキャリアの転機となりました。「最初はあまり喋れなかったけれど、相手の言葉が分からないときは表情や身振り手振りでそれを伝えると、ゆっくり分かりやすく言い直してくれる。それを繰り返すうちに“同じ人間なんだ。そんなに緊張しなくても大丈夫だ”と肩の力が抜け、積極的に会話に加われるようになりました。ノンバーバル・コミュニケーション(言語以外のコミュニケーション)スキルが高いことも私の強みだと分かり、自信にもなりました。何度も“Open your mind!”と声をかけてもらううちに“自分を出していい”と気づいたのも、留学で得た大きな学びです」
同時に、前職の退職時に抱いていたキャリアへの迷いや悩みも吹っ切れたといいます。「アイルランドはIT企業が多く、現地で就職活動をしたら前職での経験が評価されて数社から内定をもらえました。ITは“世界共通言語”だと身をもって感じ、“自分がやってきたことは間違っていなかった。これからもこの分野で活躍したい”と前向きな気持ちになれました」
IT分野なら世界のどこにいても同じように仕事ができると考え、日本に帰国して就活。すぐに複数社の内定が決まり、ITエンジニアとしての経験と語学力が大きな強みになるとあらためて実感できました。「これまでに培ったスキルとコミュニケーション力、グローバルな視点を全て活かせると考えて、外資系IT企業のアバナードへの入社を決めました」