ファクトベースで意思決定することの重要性

―― ジェンダー平等の目標について教えてください。

パトリック 日本コカ・コーラの目標は25年までに女性管理職の比率を50%にすることです。グローバルではその数値を30年に達成するのが目標です。日本コカ・コーラが前倒しで実現し、模範を示したいと思っています。

 女性管理職比率は18年に15%でしたが、21年末には約40%になりました。ちなみに、女性社員の比率も約40%です。

―― すばらしいですね。女性管理職の比率が上がった大きな要因は何ですか。

パトリック 一つはリーダーとなる人材を選ぶにあたってファクトベースで意思決定を行ったことです。データを基にどんな成功体験があるのか、今後改善の余地はあるのかなどを知ることによって適材適所が実践できます。

 もちろんシニアリーダーの意識の変革もありました。しかしもっと大きな理由は、リーダーシップ教育への投資を積極的に行っていることです。リーダーシップ開発プログラムのトレーニングを受け、様々な客観的なデータが得られます。

「リーダーとなる人材を選ぶにあたってファクトベースで意思決定を行っています。女性管理職比率は18年に15%でしたが、21年末には約40%になりました」
「リーダーとなる人材を選ぶにあたってファクトベースで意思決定を行っています。女性管理職比率は18年に15%でしたが、21年末には約40%になりました」

―― 女性活躍推進に関する取り組みについて教えてください。

パトリック リーダーシップトレーニング「AccelerateHER」は今年3回目のプログラムを予定しています。日本で生まれた「AccelerateHER」は、現在インドや東南アジアでも活用されています。

 「AccelerateHER」は8カ月間にわたる長期プログラムです。長い期間でトレーニングを行うと、参加者は多くの経験を積むことができ、自信もつきます。そして職場に戻り、自分自身の成長を感じられるようになります。対象者は女性管理職を目指してほしい人たちを選抜しました。

 また、今年就業規則を変更し、今まで育児休暇は1年間以上勤務していないと取得できませんでしたが、そのような制限を無くし、取得できるようにしました。また女性だけではなく、男性への支援についても行っています。男性も100%育児休暇を取ってもらうようにします。そういった取り組みも進めています。

―― 日本コカ・コーラのD&Iやジェンダーに関して、今後の目標を教えてください。

パトリック 先ほど申し上げましたが、25年までに女性管理職の比率を50%に引き上げること、今うまくいっているリーダーシッププログラムは今後も継続したいと考えていますし、投資を続けていきます。

 年1回行う「D&I推進月間」も引き続き実施していきます。トークイベントなど様々なイベントを体験することで、D&Iの理解を深め、その大切さを知ることができます。

「女性向けのリーダーシップトレーニング『AccelerateHER』は今年2回目のプログラムを行いました。日本で生まれた『AccelerateHER』はインドや東南アジアでも活用されています」
「女性向けのリーダーシップトレーニング『AccelerateHER』は今年2回目のプログラムを行いました。日本で生まれた『AccelerateHER』はインドや東南アジアでも活用されています」