コロナ禍で変わった働き方・リーダーシップとは

大塚 コロナ禍で社会環境が大きく変わりました。これからの働き方やリーダーシップについてどのように考えていますか?

小林 コロナ禍で働き方は本当に変わりました。チームメンバーと画面越しで仕事をするようになった今、気を付けていることがあります。それは「相手は二次元ではなく、画面の向こうに感情がある」という点です。「もしかしたら画面越しの笑顔の裏に悩みがあるかもしれない」、「画面に映らない場所でトラブルを抱えているかもしれない」と、画面の向こう側に思いをはせることがリーダーの役目だと感じています。

業務内容を話すだけの会話は効率がいいようですが、あまりにもドライで仕事の雑味、面白みが湧きづらいと思います。何気ない日常の会話で気持ちが楽になったり仲間意識が芽生えたりしますので、効率重視になりすぎないよう意識しています。

神宮 社員のほとんどがリモートワークをしている当社にとって、コロナ禍においてどのようにコミュニケーションをとるかは大きな課題でした。チームで必ず1日30分の雑談タイムを設けるなど、いろいろな施策を打ってきましたが、着実に効果が生まれています。たとえば以前はオフィスの周り人としか話さなかったのが、オンラインによってプロジェクト以外の人や別の拠点の人とも知り合え、気軽に話せるようになりました。また、本社でしか受けられなかった研修や社内イベントに、今はどこからでも参加できます。オンラインをうまく活用することで、社内コミュニケーションが促進したというメリットは大きいです。

CHENG 雑談はすごく大事ですね。雑談とはいえ、話が得意な人ばかりに集中することのないよう、チーム全員が発言しやすい環境づくりを心掛けています。

自律した組織を作る方法は

大塚 リーダーシップを発揮したり、チームビルディングを進めたりするときに大切なことは?

小林 「人の力を生かせばアウトプットは何倍にもなる」。これに尽きます。私はもともと、自分で全部やってしまいたい一匹狼タイプでした。小さなプロジェクトなら、それで成り立つこともあります。管理職のポジションに就いてからは、一匹狼で頑張るよりみんなの知恵と力を活かしたほうが、何倍もよい結果になると気付きました。遅まきながら、自分は影響したりされたりしながら方向性を示し続ければいいとわかったのです。

リーダーだからといってメンバーを管理するのではなく、オープンでインクルーシブ、かつコラボレーティブな社風にすれば、従業員が自律し、強くて将来性のある会社になると実感しています。自律は信頼関係で生まれます。リーダーが信頼を寄せればメンバーは頑張るので、リーダーは安心して任せられるという好循環になります。

豊留 チームメンバーが帰属意識を持ち、居心地がいい環境を作ること、そしてなぜ同じチームで一緒の仕事に取り組んでいるのかのビジョンをみんなでつくり上げていくことが、つながりを強めるうえでも大事だと考えています。また、Amazonでは、行動規範として定められているリーダーシッププリンシプルに基づいて、同じように判断できる仲間がいること、お互いの状況を尊敬しながらフィードバックをしあえる関係性でいられることが、それを支える仕組みにもなっていると思います。