「夫の転勤に同行したい」と相談し、リモートワークで勤務を継続

── 充実した日々の中で結婚して、悩んだことがあると聞きました。

植村 結婚が決まったタイミングで夫が転勤となり、一緒に行くかどうか非常に迷ったんです。夫はついて来て欲しいという思いはあったようですが、直接は言いませんでした。私も「行きたいけれど、ここまで積み上げてきたキャリアを反故にしたくない」という思いがあって……。そんな中、夫から「頼むから一緒に来てくれないか」という言葉が出て、退職する選択肢も考えました。初めてのキャリアの壁でした。

そこで上司に、「結婚することになりましたが、夫は転勤が決まっています。一緒に行きたいけれど、仕事も続けたい」と正直に伝えました。上司の答えは、「携帯電話とPCを持参して、在宅で仕事ができる方法を一緒に考えてみよう」という思いがけないものでした。

── 2010年当時はリモートで働くというワークスタイルは珍しかったのではないでしょうか。不安はありませんでしたか?

植村 おっしゃる通りです。前例はなかったのですが、おかげで雇用形態を変更してキャリアを継続することができました。カジュアルに相談をしたら、寄り添って一緒に解決策を考えてくれたことが、とても嬉しかったです。

PwCの企業文化のひとつは「Speak Up」。さまざまな局面で社員の意見を大切にするカルチャーが根付いています。些細なことでも社員の声を真摯に受け止め、アクションに踏み出せるようにメンバーや上司もフォローしてくれます。まさにその通りの体験となりました。

── 普段から、上司とフラットに話ができる環境があるということですね。

植村 はい、日頃からフランクに会話をしていて、その中で結婚や転勤する可能性があることも伝えていました。この時も時間をとって改まって話すというよりは、雑談の中での相談でした。オープンなコミュニケーションができる環境があると、声をあげやすいですね。ざっくばらんに相談をしてみたら、意外に道が拓けたという感じです。