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グラミン日本が目指す「社会課題解決と事業共創」[PR]

見えてきたマイクロファイナンスとソーシャルファイナンスの未来

Terraceで話題!

「リード・ザ・ジブン」をシングルマザーの支援に応用

羽生 続きまして宇佐美さん、よろしくお願いいたします。

UNLOCK POTENTIAL代表取締役社長の宇佐美潤祐氏
UNLOCK POTENTIAL代表取締役社長の宇佐美潤祐氏

宇佐美潤祐さん(以下、宇佐美) UNLOCK POTENTIALという会社を2019年に立ち上げ、代表取締役をしています。ボストン・コンサルティング・グループを経て、ファーストリテイリングで柳井正さんという強烈なカリスマリーダーのもと、経営者育成機関の担当役員を4年間務めました。その後アクセンチュアに移り、プロボノでグラミン日本を支援していることに感銘を受けました。

 私は「リード・ザ・ジブン」という手法(自分事化と絆作りを通じ、自分と仲間を育て最強のチームを作るための手法)を提唱しています。基本アプローチは、人生曲線(自分の半生の振り返り)とMy Aspiration(信念、専門性、共感から導き出す志)を使って自分事化と絆づくりを行うというものです。

 リード・ザ・ジブンはもともと、経営者リーダー育成やマネージャー変革のためのものですが、岩下さんが開発したシングルマザー向けのワークショップに組み込み、私もお手伝いさせていただいています。

 シングルマザーに、本当の意味で精神的・経済的に自立してもらうためには、その前工程がとても大事です。まず自分を見つめるためにリード・ザ・ジブンのワークショップを実施し、皆さんに人生曲線を書いていただき、その後にMy Aspirationということで、人生を振り返ってから自分が何をやりたいかを考えていただく。これをはっきりさせ、仲間とシェアし、お互いに助け合いながら続けていけば、例え失敗してもやり続けることができます。

自分の奥底にしまわれていた可能性が引き出される

羽生 ここからディスカッションに移りたいと思います。宇佐美さん、人生曲線や起業アイデアをまとめるには、どのくらい時間がかかるものですか。

宇佐美 半日ぐらいのワークショップでできます。

羽生 人生曲線を書くコツは?

宇佐美 皆さん、昔のことは忘れちゃっているんですね。年代ごとにどんなことがあったか、それに応じてモチベーションの高さはどうだったかを書いていくと、自分の記憶の奥にあったものが引き出され、自分は何を大切にして生きてきたかが次第にわかるようになります。そして、次のMy Aspirationで自分が何をやりたいかが「信念」「専門性」「共感」の因数分解をする中から導き出されるようになっています。

羽生 リード・ザ・ジブンにはどんな効果があるのでしょうか?

宇佐美 初めは自信がない方も、ワークショップを経て自分の志がはっきりしてくると、力強さや明るさ、ポジティブな考え方をどんどん持つようになります。我々は、あくまで自走して経済的に自立していただくための環境を整え、その伴走役をしています。

髙橋 リード・ザ・ジブンを1人ではなく5人1組で行うのが、大きな特徴で、重要なところです。

 支援が必要と思われる方は自己肯定感が下がっていますので、これを1人でやると、どんどん悪い方向に考えてしまうことがあります。同じような環境の5人と一緒に、ファシリテーターも同じ視点で進むことによって、次第に人生曲線やMy Aspirationを書けるようになっていくんですね。自分の奥底にしまわれていた可能性をどんどん書き出していくようになります。

羽生 そのリード・ザ・ジブンを経ると、起業アイデアにも到達できるんですか。

髙橋 自分の弱みと思っていたことが実は強みだったり、苦しかった人生が今につながっていたり、そういうことがフィードバックをもらって理解できるようになり、どんどんアイデアが出てきます。そして事業への思いが乗せられるようになるんですね。

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