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グラミン日本が目指す「社会課題解決と事業共創」[PR]

見えてきたマイクロファイナンスとソーシャルファイナンスの未来

Terraceで話題!

資金を提供する側とソーシャルセクターの仲介役は金融機関の使命

羽生 次の質問は「地域に根差していくための工夫や変化、効果とは?」です。新しい取り組みでも、地に足をつけて地域に定着しないと意味がありませんね。そこはまさにグラミン日本の得意な分野かなと思います。

シェーファー 日本のNPOは、非常に小さな団体がたくさんあります。どのNPOも立派な仕事をしていますが、規模が限られているので地域ごとの小さい活動になっているわけですね。地域の企業、金融機関がこういうNPOをサポートすれば大きなインパクトを出せるんじゃないかと思っています。

 例えば証券会社は、株や債券を発行する事業会社と投資家との仲介役を担っています。実はフィランソロピーって同じことをソーシャルセクターでやるだけの話なんです。資金を提供したい個人や企業、その資金を活用するソーシャルセクター、この両者の仲介役を行う。これは金融機関にとって、機会の提供ではなく、使命であるという位置付けを、当社はしています。

 NPOの人材が足りないことも課題です。そこで我々が取り組んできたのはプロボノワークです。社員が業務時間の2割、すなわち週1日をNPOの支援に使えるという制度があります。この制度を、グラミン日本を含む9つの団体で適用し、これまでより大きなインパクトが出せると感じています。

大企業や行政が人とコミュニティとつながりながら良い社会をつくる

羽生 ありがとうございます。新田さん、今までマクロからミクロまで様々な問題、あるいは希望を持てるお話がありました。俯瞰(ふかん)されて、いかがでしょうか?

新田 この5年ぐらいでしょうか、日本でいろんな動きが出てきたと思います。今まで日本の大企業は地域社会や地域行政との関係をあまり持ちませんでした。いい世の中って経済だけでもダメ、行政だけでもダメで、やっぱり人とコミュニティがすごく大事だと思っています。大企業や行政が人とコミュニティとつながりながら良い社会をつくっていく。その中で大企業の資金が社会に流れる。あるいは公的な補助金が社会に流れる。こういう大きな社会的金融という流れが出てきたのはすごくうれしく思います。

 その中でグラミン日本が中心的な存在として機能できるんじゃないかと考えています。

大事なことは「人の輪」。みんなが力を合わせて社会をつくいく

羽生 最後に、未来への一言をお願いします。

中川 「早く行きたいなら1人で行け、遠くへ行きたいならみんなで行け(Fast alone, Far together)」という諺を、私もグラミン日本の中でよく使います。まさに未来を一緒につくっていく仲間に集まって欲しいと思っています。ご賛同いただける金融機関の皆様、企業の皆様、ぜひグラミン日本のサイトからお問い合わせいただければと思います。皆さんのお知恵やお力を借りながら社会課題を解決していきたいと思います。

シェーファー 課題は山積みですが、フィランソロピーは日本でこれから必ず広がると思っています。担い手の数がまだ少ない中で、特に金融機関の皆さんにはぜひ一緒に手を取り合ってソーシャルファイナンスを育てていきたいと思います。

小林 今の日本は本当に大変です。財政赤字は深刻です。でも、お金が足りなくても人は生きていかなければいけない。だったらお金の使い方を考えましょう。世界を見たら革新的な手法が開発されています。大量にある民間資金を社会のために使う。そういう仕組みづくりをグラミン日本とともに進めていきたいと思います。ぜひ企業や銀行の皆さん、ご協力いただきたいと思います。

新田 お金とか金融は手段だと思っています。では何が目的かというと、みんなが幸せになること、ウェルビーイングだと思うんですね。最後に大事なことは「人の輪」です。みんなが力を合わせて社会をつくっていくことが大切だと思います。

羽生 ありがとうございます。4人の皆さんは金融業界の第一線を走ってこられたプロフェッショナルです。どんな最先端の金融のお話を聞けるかと思っていましたら、最後に伺ったのは「人の話」でした。皆さんが力を合わせ、お金の使い方を工夫していけば、社会は変えていけるんだということを学ことができました。

 ぜひ明日からアクションを起こすきっかけにしていただけたら幸いです。本日はどうもありがとうございました。

文/長坂邦宏

■グラミン日本

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