「あなたは○○だから××なはず」では、本来の力を発揮できない

 人事や上司など「評価する側」が持つジェンダーステレオタイプについての科学的研究とデータもある。

 「経歴、テストのスコアなどは全部同じ内容の書類で、名前だけをジョンとジェニファーの2種類に設定。その書類を審査してもらったところ、ジョンのほうが高く評価されました。つまり、男性のほうが高く評価されて、より高い給料をオファーされたのです(2012年、米国の研究)。最近のデータもあります。フランスのパリ高等師範学校では、新型コロナの影響で面接をやめ、性別が分からない筆記試験のみを行った結果、合格者の8割程度が女性に(例年は合格者の4割程度が女性)。まだ世界中でステレオタイプによる差別があるのです」

 一方、評価する側でなく、「評価される側」が持つステレオタイプについても四本さんは指摘。「求人広告に『リーダー』とか『主要な』などの言葉を入れると、女性の応募率が下がるという研究結果があります。また、『その場で○○(性別が入る)が怒りを爆発させた』というシナリオを人に評価させたとき、『男性が怒りを爆発させた』だと、仕方がないよねといった擁護の意見が出るが、女性が同じ行動をとると、それは理性に欠けていて、ヒステリーだ、との意見に変わるという研究結果もあります」