2021年4月27日に開催した、日経ウーマンエンパワーメントコンソーシアムの第5回Input&Networkセッションでは、「Googleのリーダーが意識する“アンコンシャス・バイアス”とは」と題して勉強会を行いました。オンラインで開催されたイベントリポートをお届けします。

 Googleでは女性社員を含めたすべての社員が自分らしく活躍する環境づくりを目指して、柔軟な働き方の実現とインクルーシブなカルチャーづくりに取り組んでいる。性別や国籍を問わず多様な人材が活躍できる環境を整えており、「多様性の先進企業」と言えるだろう。

 今回の勉強会では、そんなGoogleの取り組みについて学び、さらに同社のマネジャー層が受けている研修の一部を模擬体験できるプログラムが組まれた

4月27日にオンラインで開催された勉強会の様子。Googleの取り組みを学んだほか、同社のリーダーが受ける研修の一部を模擬体験した
4月27日にオンラインで開催された勉強会の様子。Googleの取り組みを学んだほか、同社のリーダーが受ける研修の一部を模擬体験した

 まずはGoogle バイスプレジデントの岩村水樹さんによるキーノートスピーチが行われた。岩村さんは07年に、同社日本法人に入社。2014年から、日本に加えアジア太平洋地域のマーケティング統括を務めている。現YouTube CEOのスーザン・ウォシッキー氏や、現Facebook COOのシェリル・サンドバーグ氏らが米Google本社で立ち上げた女性社員コミュニティの、日本版の立ち上げに携わり、現在はテクノロジーで女性を支援するプロジェクト、“Women Will”のファウンダーとして、日本国内のパートナー企業と共に働き方改革に取り組んでいる。

岩村水樹さん(いわむら・みき)Google バイスプレジデント マーケティング アジア太平洋・日本地区。2007 年 Google 入社。日本のマーケティングを統括。2014 年より日本に加えアジア太平洋地域のマーケティング統括として、Google のコンシューマー製品やGoogleブランドのマーケティング戦略策定とその実施を率いる。アジア太平洋地域発で世界 49 カ国で展開中の“Women Will” ファウンダー。無料のデジタルスキルトレーニングの提供を行う Grow with Google などの活動もけん引する。
岩村水樹さん(いわむら・みき)Google バイスプレジデント マーケティング アジア太平洋・日本地区。2007 年 Google 入社。日本のマーケティングを統括。2014 年より日本に加えアジア太平洋地域のマーケティング統括として、Google のコンシューマー製品やGoogleブランドのマーケティング戦略策定とその実施を率いる。アジア太平洋地域発で世界 49 カ国で展開中の“Women Will” ファウンダー。無料のデジタルスキルトレーニングの提供を行う Grow with Google などの活動もけん引する。

Googleがダイバーシティを重要な戦略目標に据える理由

 なぜ、Googleはダイバーシティを最も重要な戦略目標の一つとして捉えているのか。その背景には同社のミッション(使命)と信念が関係していると、岩村さんは説明した。

 「Googleのミッションは『世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにする』ということです。イノベーションを起こすためにもダイバーシティが不可欠。私たちはイノベーションを『1人の天才から生まれるのではなく、多様な人材で構成されるチームの力を最大化することによって生まれる』と考えています」

 しかし、単に多様な人材を集めても、個人個人が十分に生かされる仕組みがないとイノベーションは起こらない。ダイバーシティを組織の力にしていくために大切なのが、「D・E・I+Integrity(インテグリティ)」というフレームワークだと、岩村さんは説明した。

D…Diversity ダイバーシティ。
E…Equity エクイティ。単に平等に機会を与えるだけでなく、さまざまな立場の社員が、チャンスに対して公平に、同じ距離でアクセスでき、公平に評価されることを指す。
I…Inclusion インクルージョン。単に違う属性や考え方の人が組織にいるだけでなく、メンバーがお互いに理解し、違いを含めて受け入れ、尊重し合えている状態を指す。

 「そして、これらD・E・Iを根底から支えるのがIntegrity(誠実さ)。 “Do the right things.” (正しいことを行おう)という言葉に象徴される行動規範です」