2022年6月17日に行われた、日経ウーマンエンパワーメントコンソーシアム加盟企業による勉強会では、2022年の日経WOMAN「女性が活躍する会社BEST100」で総合ランキング1位に輝いた資生堂の担当者が講師として登場。女性管理職を増やすための施策を聞いた。

上段の左から2人目が資生堂 人財本部 人財・組織開発室 室長の今泉千春さん、左から3人目が同社人財本部 人財・組織開発室の沼尻利沙さん。勉強会の参加者は100人を超えた
上段の左から2人目が資生堂 人財本部 人財・組織開発室 室長の今泉千春さん、左から3人目が同社人財本部 人財・組織開発室の沼尻利沙さん。勉強会の参加者は100人を超えた

 今年で20回目となる日経WOMANの「女性が活躍する会社BEST100」。その概要や今年の上位企業の特徴を日経WOMAN編集部が解説した後、登場したのが総合ランキング1位の資生堂で人材開発などを担当する人財本部 人財・組織開発室 室長の今泉千春さんと、担当者の沼尻利沙さんだ。

育児支援から活躍支援へ。女性管理職比率50%が目標

 まずは今泉さんから、資生堂のD&I(ダイバーシティ&インクルージョン)施策の歩みと概要を説明。「PEOPLE FIRSTの人財戦略」を掲げる資生堂は、「人的資本への投資が持続的に企業価値を高める」とし、ダイバーシティ&インクルージョンに取り組みながら、人材育成やジョブ型人事制度で個の能力を高め、企業文化の浸透にも注力しているという。

 資生堂の女性活躍推進の歩みは3つのステージに分かれており、第1、第2ステージ(1990年代~2000年代初頭)では、主に仕事と育児との両立支援を実施。現在に至る第3ステージでは、育児・介護をしながらもキャリアアップできるよう、ジョブ型人事制度などで時間の制約にかかわらず、アウトプットでフェアに評価される仕組みを導入した。

 「第3ステージに到達後は、育休からの復職率は99.3%、女性管理職比率(日本)は37.3%に上昇。女性管理職比率は2030年までに50%が目標です」(今泉さん)