2021年6月16日にオンラインで開催された、日経ウーマンエンパワーメントコンソーシアム加盟企業による勉強会。勉強会の前半では、日経WOMANの「女性が活躍する会社BEST100」ついて編集担当者が解説を行い、同ランキング1位企業のアクセンチュアの人事担当者が特別講師として登場。トップ企業のダイバーシティ推進活動のリアルに迫ります。

女性の成長機会の不足を見逃さない仕組みで管理職増!

 1988年から始まり、今年で19回目となった日経WOMANの「女性が活躍する会社BEST100」。まずは、日経WOMAN編集部の担当記者が調査概要や、調査における4つの項目、それぞれの項目で重視する質問項目の詳細を解説した。「上位10社はここ数年、スコアに大きな差はない。ひと昔前は施策の有無で差が開きやすかったが、2016年の女性活躍推進法などの影響もあり、施策をするのが当たり前に。少しの差で順位が入れ替わることもある。上位企業に共通するのはトップの強いコミットメントやスポンサーシップ制度の導入、階層別の女性管理職育成研修です」(日経WOMAN編集部記者)。

 次に、同ランキングで1位に輝いたアクセンチュアの人事本部 人材戦略統括 アソシエイト・ディレクター増永加奈子さんを迎え、同社のインクルージョン&ダイバーシティ(I&D)の取り組みについて話を聞いた。

アクセンチュア人事本部人材戦略統括の増永加奈子さん。日本オフィスの採用部リードや、フィリピンオフィスの日本語人材の採用・育成リード、HRビジネス・パートナーなどを経験し、2020年3月より現在のポジションに

 コンサルティングビジネスを手がけるアクセンチュアは、世界51カ国にオフィスがあり、50万人以上が働くグローバル企業だ。日本には約1万6000人の社員が在籍する。「誰もが平等な企業文化を構築すること」を最優先課題とし、I&Dを経営上の重要な戦略として位置付ける。ジェンダー・ダイバーシティの目標としては、グローバル全体で2025年までに社員の男女比を50対50にすることを掲げる。

 日本オフィスでは2006年に経営、人事、現場が一体となり社内横断組織として「Japan Women’s Initiatives」(現Gender Diversity Committee)を発足。女性の採用強化や就労継続意欲の維持・向上、女性リーダーの継続的な輩出に取り組んできた。

 I&D推進体制の特徴としては、2014年度から各組織で人材評価などの意思決定に関わる部長職レベルを、I&Dのスポンサーに置いたことが挙げられる。これにより、「組織ごとの課題に応じたアクションが迅速に展開できる体制になった」(増永さん)。

 また、ボトムアップの仕組みとして、I&Dの各領域(「ジェンダー」「クロスカルチャー」「障がい」「LGBTQ」)ごとにコミッティ組織を設置。「各領域において課題・関心を持った若手からシニアクラスまでの社員が有志で集まり、全社的な課題解決に当たっている。まさに、経営と現場が一体となってさまざまな活動を展開しています」(増永さん)。

 アクセンチュアのI&Dの具体的な取り組みとして挙がったのが、女性管理職育成の「3Rスポンサーシッププログラム」だ。管理職候補の女性社員が十分に成長機会を得ているかをモニタリングするもので、役割は適切か、成長に適したクライアント・プロジェクトを担当しているか、スポンサーは適切かをチェック。スポンサーは部長職が担い、人事、キャリアカウンセラー、スポンサーが候補者一人ひとりの成長を後押しする。また、キャリア階層別に女性管理職を育成する研修も充実。これらにより、女性管理職比率は2020年12月時点で17.7%(2017年14.5%)、経営幹部に占める女性の割合は17%(同年8%)に向上した。