5. 思い出の品

 モノに寿命があるのは、思い出の品でも同じ。思い出は手放し、心に刻もう。捨て体質に変わった今なら、上手に手放せる。

□スマホ内の写真
⇒クラウドを利用し手元の写真は消去

 撮影した写真をクラウド(GoogleフォトやiCloudなど)に自動保存する設定にすれば、基本的にスマホ自体に写真データを残す必要はない。定期的に消去する習慣を。

□子供の成長記録
⇒厳選したモノを思い出箱に保管

 「思い出箱」(100均などで買える保管箱)を用意し、そこに収まる思い入れの強いモノだけに絞り込む意識を。卒業証書などは、写真に撮り、現物は処分するのも手。

□昔の手帳・ノート
⇒2年以上前のものは潔く処分しよう

 「古い手帳を後で読み返すことは少ない。取っておくのは2年前までのものとし、それ以前のものは手放す」。捨てるのが心配なら、必要部分のみスキャンしておこう。

□紙焼きの写真
⇒台紙に貼った写真は台紙ごと周囲を切り抜く

 アルバムから今後も見返したい写真を厳選。台紙に貼った写真は無理に剥がさず、台紙ごと周囲を切り取り、箱に保存。スキャンしてPCに保存し、現物は処分しても。

□年賀状・手紙
⇒2年たったら捨てどき。顔写真付きは袋に入れて処分

 「送り手が年賀状や手紙で知らせたいのは近況。2年たてば処分していい」。個人情報や顔写真が外から見えないよう紙袋に入れるか、シュレッダーにかけてから処分を。

□ぬいぐるみ・人形
⇒捨てる・残すの判断基準は「今、愛用しているか」

 「今も愛用しているもの以外は処分。供養の気持ちを込め、塩ひとつまみとともに袋に入れて処分を」。人形供養を行う寺社に送り、おたき上げしてもらう方法もある。

□引き出物・祝いの品
⇒2年手元に置けば手放しても失礼ではない

 自分は使わないものでも、自宅に招くこともある間柄なら、2年ほどは手元に置いておいたほうが安心。「後は売ったり人に譲ったりしても、失礼には当たりません」

捨てどきを逃しがちな要注意アイテム

 「実は機能的にアウト」なものを無意識に使い続けていない? 寿命を超えると生活の質を下げる2トップはこれ!

1. タオル

 タオルは洗濯回数が30回ほどを超えるとパイルが傷んで吸水性が落ち、肌触りも悪くなるとされる。所有枚数や使用頻度でも異なるが、「1年使い続けたら処分すべき時期」。買い換えると使い心地の良さを実感するはず。

2. フッ素加工のフライパン

 フッ素加工フライパンが調理しやすいのは、表面のフッ素が食材を滑らせるため。「1つでも傷ができると焦げつきやすくなる。傷や剥がれが生じたら、買い替えるほうが効率的」

中山真由美
整理収納アドバイザー
中山真由美 RittaStanza代表 整理収納アドバザー。心理カウンセラー。収納コンサルティングや講演、メディア出演など幅広く活躍。著書は、『マンガでわかる 散らからない仕組み』(主婦の友社)ほか多数。

取材・文/籏智優子