3. 「週予算」管理が◎。クリアファイルで「支出メタボ」を阻止

⇒1週間単位で使ったお金を集計。「支出のブレーキ」が利きやすい

 「月単位で家計を管理しようとすると、使いすぎた『赤字月』のマイナス分を翌月に補塡するのは結構難しい。週単位なら、予算額が小さく、散財しても翌週で調整しやすい」(花輪さん)。クリアファイルで、「消費・浪費・投資」ごとに予算を見える化するのも手。

クリアファイルで「消費・浪費・投資」を見える化

1)クリアファイルを3つ用意する
レシートを仕分けするためのツールを準備。中身が分かるよう、半透明のクリアファイルを3つ用意する。

2)クリアファイルに1週間分の予算額を明記する
付箋などに「消費」「浪費」「投資」と記入して、クリアファイルに貼る。それぞれ1週間分の予算額も付箋などに記入して貼る。

3)もらったレシートをクリアファイルにためる
お金を払った際にもらったレシートを、「消費」「浪費」「投資」のうちから該当するクリアファイルに入れ、1週間分をためる。

4)1週間後にそれぞれの総額を集計する
1週間たったら、クリアファイルに入っているレシートの総額を「消費」「浪費」「投資」それぞれで集計。付箋で貼った予算額と比較する。

4. 気になる費目だけ支出を細分化、1週間分のレシートをためる

⇒気になる費目に絞ってウオッチ。まずは現状に気づくことが大事

 「どこから改善していいのか分からない人におすすめなのが、お金の使いすぎが気になる費目のみに絞って管理する方法。現状を把握するだけでも意識が変わります」(花輪さん)。「消費・浪費・投資」の浪費に当たる交際費や食費など、ムダ遣いに心当たりがあるものをチェック。

気になる費目のレシートで支出傾向をチェック

【予算オーバー撃退レシートテク】
「同じ食費でも、どんな店で使いがちなのか、自分の支出の癖に気づくことが大切です」(花輪さん)

1)レシートをお店の種類ごとに分ける
2)それぞれ封筒やクリアファイル、小さな箱などに入れる
3)レシートの量や金額で、利用頻度や出費傾向をチェック

5. 臨時出費は毎月の予算から出さない

⇒イレギュラーな出費用に、専用口座で年収の10%を目安に貯めておく

 旅行や帰省などの費用を月の予算から出していたら、あっという間に赤字に。「臨時の出費は専用口座を作って年収の10%を目安に貯めておき、そこから捻出。月の家計には関与させないこと」(花輪さん)。

意外と難易度が高い!? 「袋分け」の予算管理はズボラさんに不向き

 費目ごとに予算を立てて現金で袋分けして管理する方法は、「その都度、財布に移すのも面倒で挫折しやすい」(花輪さん)。「袋間での貸し借りが増え、家計の混乱を招く」(横山さん)と、「ズボラさんには向かない」と判定。避けたほうが無難。

6. お金のかけどころ、かけないところを手帳にメモして「見える化」

⇒お金の使い方にメリハリをつけるとストレスなく貯められる

 「ストレスなく貯めるには、自分にとってかけたい支出を我慢しすぎないこと。『ここはかけるけれど、ここは引き締める』というバランスが大事です。書き出すことで決意も新たに」(横山さん)

花輪陽子
ファイナンシャルプランナー
花輪陽子 外資系OLを経てファイナンシャルプランナーに。OL時代にクレカのリボ払いで借金200万円を抱えた経験も。現在、シンガポールに拠点を置く。『毒舌うさぎ先生のがんばらない貯金レッスン』(日本文芸社)監修。
横山光昭
家計再生コンサルタント
横山光昭 マイエフピー代表。独自の家計再生プログラムで、家計の確実な再生をめざし、相談件数2万3000件を突破。『はじめての人のための3000円投資生活』(アスコム)ほか著書多数。

取材・文/西尾英子