デザイナーだけではなく、グラフィックレコーダーという肩書を持つDeNAの和波里翠さん(29歳)。幼い頃から絵を描いたり、何か作ったりしては友達や先生から褒められていた記憶があるという。「相手と一緒に『ここをもっとこうしたらどうだろう』と対話しながら物を作るのが楽しかったんです。……あ、今の仕事も同じようなものかも!」と元気に笑った。仕事ぶりから幼少期の経験、絵が持つパワーなどを聞いた。
UI/UXデザイナー グラフィックレコーダー

イラストと図解でノートを取る小学生
和波さんの会社の名刺には「UI/UXデザイナー」、そして「グラフィックレコーダー」という肩書がある。グラフィックレコーダーとは、会議や講演などの対話内容をリアルタイムに絵と図解で可視化する人を指す。
和波さんは、UI/UXデザイナーとして、サービスの全体設計からアプリのUIやグラフィックまで、事業のさまざまなデザインを手掛けている。と同時に、社内外でグラフィックレコーダーの仕事も請け負う(DeNAでは副業が許可されている) 。
「会議中、自ら進んでホワイトボードの前に立ってグラレコ(グラフィックレコーディング)を始めることもあれば、最初からファシリテーションとグラレコ担当として会議に呼ばれることもあります」
グラレコをするようになったのは、いつから? と問うと、「グラレコという名称を知ったのは5~6年前ですが、小学生の頃から似たようなことをしていました」と答えてくれた。聞けば、学校のノートをイラストと図解でまとめていたという。テスト前に友達に貸し出すこともあった。人から見ても分かりやすいノートを取るためには、かなり高度な技術が必要になるはずだ。物事を理解し、ポイントを押さえて図解する能力の持ち主なのだから、成績はかなりよかったに違いない。そう水を向けると「中学3年生時代は学年トップでした 。その後はダメダメでしたけど」と笑った。