100人超の来場者が、記者3人の鼎談(ていだん)に乱入

 「私たちの働き方改革」シンポジウムには、パネリストとして日経doors記者の飯泉梓、日経DUAL記者の羽田光、日経ARIA記者の長野洋子が登壇。3人によるパネルディスカッションとともに、すべての来場者がスマートフォンを使って参加できるリアルタイムアンケートを実施しました。日経doorsや日経ARIAに掲載された記事に対して、読者が意見や感想を書き込めるオンライン会議室の雰囲気を、そのまま会場でリアルに体験してもらおうという試みです。来場者は記者の話を聞くだけではなく、シンポジウムの最中に、自分の意見や感想を投稿して、それを読んだ記者がさらに話を展開する……といった流れで議事を進行しました。

左から日経ARIAの長野洋子記者、日経doorsの飯泉梓記者、日経DUALの羽田光記者。ミレニアル入社世代の3人が登壇した
左から日経ARIAの長野洋子記者、日経doorsの飯泉梓記者、日経DUALの羽田光記者。ミレニアル入社世代の3人が登壇した

国や企業が旗を振る「女性活躍」には違和感が強い

 パネルディスカッションでは日経doors・5月号特集の「私の『活躍の場』はここだ!」を担当した飯泉記者が、記事の見どころを紹介。「国や企業が進めている『女性活躍』というキーワードは、主に子育て世代に使われています。4月から施行された『働き方改革関連法』も時間外労働の上限規制などがポイントで、20~30代の働き方とはズレています。そこで記事では、20~30代のdoors世代が求める、女性活躍のリアルを取り上げています」と解説しました。

 飯泉記者は経済協力開発機構(OECD)の調査による、上場企業に占める女性取締役比率の国別の数値をスクリーンで提示。OECD加盟国の平均が22.3%なのに対して、日本は5.3%でワースト10に入っている現実を見せながら、「日本では女性リーダーの登用が進んでいませんが、それでも活躍の場はあります」と力説しました。その例として、入社早々に社内で実績を作り、上司に直談判してやりたい仕事を勝ち取った女性をはじめ、高卒から管理職になった人、派遣や時短勤務ながら昇給・昇進に成功した人などを紹介し、活躍するための方策を公開しました。

リーダーのポジションに女性が少ない日本の現状を発表し、会場からため息が出る一幕も
リーダーのポジションに女性が少ない日本の現状を発表し、会場からため息が出る一幕も