積立投資のメリットとは?
谷本 ではここで、クイズです。下図の値動きをする投資信託に毎月1万円ずつ10年間積み立てた場合、投資金額は合計で120万円になりますが、運用成果はいくらでしょうか?

答えはなんとCの139万円です!
森本 こんなに下がっているのにそんなに増えるんですか? なんだか不思議ですね。
谷本 たとえば1本100円のミネラルウォーターが50円に値下がりしたら100円で2本買えますよね。それと同じで、積立投資は値下がりした時にたくさんの口数が買えるから、ストレスがたまらないんです。安かったらたくさん買えるし、上がったら上がったで嬉しいから、どちらに転んでも嬉しいでしょう?ただしリターンをプラスにするのにいちばん重要なのは最後に上がること。
では、下図の値動きをする投資信託の場合はどうでしょう。最初に一括で買った人は10年後にそのままの120万円を手にします。では毎月1万円積み立てた人はどうなっているでしょうか?

答えは驚くべきことに、Cの241万円なんです!
森本 えっ。ほぼ倍ってことですか? 積み立てのパワーってすごいですね。
谷本 では最後に一括投資と積み立てについて考えてみます。下図の値動きをする投資信託は、一括投資と毎月1万円の積立投資と、どちらが有利でしょうか?

実はどちらの場合も、一括投資のほうが有利です。Aの場合は、一括投資が144万円、積み立てが112万円。Bの場合は、一括投資が180万円、積み立てが146万円です。上り続けるときは一括投資のほうが有利になるわけです。
森本 常に積み立てが有利とは限らないわけですね。やはりいろいろな商品に分散投資することが大事ですね。
知らないこと、行動を起こさないことがリスク
--第1部で森本さんが「何もしないことがリスク」と話していましたが、キャリアだけでなくマネーも同じですね。
森本 知らないこと、行動を起こさないことがリスクになりますよね。
谷本 投資信託にはいろいろな種類がありますが、弊社では自社で作った投資信託を銀行などにおろしているほか、直接販売もしています。当社の直販の場合、購入手数料はかからないし、信託報酬などの手数料も比較的低い水準にしています。
森本 おすすめの商品はありますか?
谷本 「アクティブ元年・日本株ファンド」という投資信託です。社会に付加価値を提供する”いい企業”を発掘し、その企業の未来の姿を見極めて投資をしています。そのために運用担当者は年間2000社と面談をして、その中からセレクトしています。
森本 いい銘柄、いい企業だけを厳選しているわけですね。私、アナリストってパソコンの画面を見ながら常に値動きをチェックしているのかと思っていました。実際に足を運んで経営者やキーパーソンに会い、会社をどう成長させていくかも含めてヒアリングしている。AIには真似できないことですね。

■アクティブ元年・日本株ファンド
■三井住友・DCつみたてNISA・世界分散ファンド
■三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド
■三井住友・DCつみたてNISA・全海外株インデックスファンド
--最後に読者にアドバイスをお願いします。
谷本 資産形成は人生を豊かにするためのわき役ですが、今日のセミナーがきっかけになって、皆さんの夢の実現に少しでもお役に立てればと思います。
森本 100年人生に向けてお金を味方に付けることの大切さをあらためて認識しましたが、同時に関心をもつことで楽しみも広がることも実感しました。知っているかどうか人生の豊かさにも差が出てくるとしたら、今からさっそく勉強や投資を始めたいですね。
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morich代表取締役
三井住友DSアセットマネジメント 資産形成推進部長
取材・文/加納美紀 写真/花井智子