彼の「いつか結婚しよう」を信じるべき?

―― Cさんは2~3週間に1度のペースで彼に会っていて、遠距離恋愛のゴールは特に決まっていないそうです。先ほどの話だと「うまくいかない」という結論になってしまうのですが、何か解決策はありませんか?

森川 Cさんに限らず、遠距離恋愛になってしまった場合の選択肢は2つです。1つは遠距離になった時点で潔く別れてしまう。もう1つは、遠距離恋愛を続けながら同時進行で近距離で恋愛ができる相手を探す。Cさんは23歳でまだ若いため、後者がいいかもしれませんね。会える時に彼氏との恋愛を存分に楽しみ、一方で地元ですてきな男性との出会いを探すという形です。モラルに反するという声もあるかもしれませんが、婚活市場でピークの時期は意外と短いんです。その時間を大切に使ってほしいですね。

―― なるほど。ただ、彼は「いつか結婚したい」と言ってくれているそうです。その言葉を信じ、一途に待ちたくなるのも女心ですよね。

森川 厳しい見方かもしれませんが、もしかしたら彼は結婚にやや及び腰かもしれません。男性の「いつか結婚したい」という言葉には、永久に結婚しない可能性も含まれているものなんです。本当に「この人しかいない。結婚したい」と思っていたら、彼が思い切って関西に転職して引っ越してくることもできますよね。

 ただ彼が「東京か海外」と明言しているということは、Cさんがその条件を受け入れないと結婚はしないということ。もしかしたらCさんの彼は「遠距離」というのを結婚しない口実に使っている可能性もあります

「遠距離」を口実に結婚を先延ばししている男性もいるので要注意!
「遠距離」を口実に結婚を先延ばししている男性もいるので要注意!

―― Cさんによると、彼は23歳で明るい性格、交友関係も広いそうです。東京では、飲み会やバーベキューを楽しんでいるそうです。仕事もスタートしたばかりですし、結婚のために今すぐ関西に引っ越すというのは考えにくそうです。

森川 なるほど。不安をあおったら申し訳ないのですが、彼はすでにCさん以外の女性と近距離恋愛を楽しんでいる、もしくはその準備を始めているという可能性も否定できません。彼がCさん一筋であってほしいですが、世の中には「たまに遠距離恋愛中の彼女と過ごし、普段は地元で近距離恋愛を楽しむ」という男性もいることを覚えておいてください。

今の彼との結婚にこだわりすぎない

―― それは不安になりますね。Cさんの彼は学歴も申し分なく、商社マンで高収入。そして何より気も合うそうです。どうしても手放したくない場合は、どうすればいいのでしょうか。

森川 そうなれば、Cさんが関西を離れるしかありません。その覚悟をしたうえで、まずは双方の親に会い、両家で顔合わせ。結婚に向かうレールに彼を乗せて、Cさんは東京で再就職しましょう

 絶対にやってはいけないのは、レールに乗る前に突然上京することです。仕事も辞めて突然Cさんが東京に行った場合、彼は驚くし、重荷に感じてしまう。それでCさんが東京になじめればいいのですが、最悪の場合、仕事と彼氏を同時に失うことになりかねません。

――  Cさんは彼が「お金の心配はいらないから、専業主婦になってほしい」と言ってくれたら、東京へ引っ越してもいいと思っているらしいのですが。

森川 男性の平均初婚年齢は31.1歳なので、恋愛を存分に楽しめる23歳の男性にその言葉を言ってもらうのは難しいかもしれません。

 Cさんが現状を維持しながら結婚を目指すのなら、今の彼との結婚にこだわりすぎないほうがいいかもしれません。もしかしたら自分が関西から引っ越すこともなく、今の彼以上にぴったりの相手が見つかるかもしれないので、その視点を持っていたほうがいいでしょう。繰り返しになりますが婚活市場においてピークの期間は意外と短いので、その時間を有効に使ってほしいと思います。

取材・文/華井由利奈 写真/鈴木愛子 イメージ写真/PIXTA