インドでのビジネスで苦労したこと

 インドのビジネスを知るために、大学を1年間休学して、現地企業でインターンを経験。日本人向けに旅行や車の手配を行う小さな代理店でお客さんをサポートするジャパンデスクとして働き始めました。ところが、インド人スタッフとの「サービスの質」への感覚の違いに翻弄される日々。日本人が求めるサービスのクオリティーに対して、約束の期日は守らないし、対応も大ざっぱ。業務がスムーズに進まず、毎日がクレームの嵐でした。

 「きちんとやってほしい」と何度お願いしても軽く受け流され、一向に改善しない。そこで、インド人の社長にいろいろと問題提起をしたのですが、「これまでそういうやり方でやってきたから」と、全く聞き入れてもらえませんでした。何度も口論し奮闘したものの、結局何も成果を残すことができず、無力感を抱えたまま、帰国しました。

真っ向からぶつかるだけでは、人は動かない

 振り返ってみると、相手の立場を考えず、「動いてくれないみんなが悪い!」と一方的に否定的な言い方をしてしまったため、反発を招き、受け入れてもらえなかった。真っ向からぶつかるだけでは、人を動かすことはできないと、手痛い失敗から学びました。

 自分の実力不足を痛感し、まずは日本でビジネスの経験を積もうと決意。人材業に関する知識とスキルを学ぶため人材支援サービスの会社に新卒入社し、キャリアをスタートしました。