気鋭の起業家として注目されているマザーハウス代表取締役兼チーフデザイナーの山口絵理子さん。新しいチャレンジを続ける秘訣は? 失敗、怖くないですか?――山口さんは笑顔で「だって、全部『仮』で進めればいいですから」と答えてくれた。

自分の意見を口にするのが怖い。
それが「正解」ではないことを指摘されたり、反対されたりするのが怖い。
首を引っ込めて、隅っこで小さくなっていたいような臆病な気持ち、誰でも持っていると思う。
私だってそう。ずっとそう。
「山口さんは堂々と話しているように見える」と言われることもあるけれど、実は、それにはちょっとしたトリックがある。
私が堂々としているように見える理由
私はそもそも「正解」を当てようとしていない。
「確定した意志」「確信できる予測」なんて言えるわけないと、そもそも諦めている。
割り切って口にするのは、全部「仮説」。
いつでも変更可能な、現時点の考えを「(仮)」付きで気負いなく口にしてみる。