今、輝いている人にお金と人生、お金と仕事について聞くこの連載。眼鏡業界を引っ張るOWNDAYS社長の田中修治さんに、なぜ14億円もの借金を背負って新たなチャレンジを始めたのか、について聞きました。
前編 14億円もの借金を背負って眼鏡会社を買収したワケ ←今回はここ
後編 ピンチのとき頼るのは仲間 OWNDAYS田中社長
田中修治 OWNDAYS 社長
1977年生まれ。10代から起業し、21歳でWEBデザイン会社を経営。29歳の時、巨額の債務超過に陥っていた眼鏡専門店を展開するOWNDAYS を買収し、社長に就任。2011年に国内100店舗を達成。2013年にシンガポールに海外初出店。2019年2月時点で、日本を含めた12カ国・地域で300店舗を展開し、売上高200億円。自伝的小説『破天荒フェニックス オンデーズ 再生物語』(News Picks Book)は5万部を超えるヒットとなり、2020年にドラマ化されている。2020年4月には新作『大きな木の下で ~僕がOWNDAYSを経営しながら考えていた10のウソ。~』(NewsPicksBook)を刊行。
田中修治さんの あのときの1万円
社員から直接意見を聞くため、全国58店舗を全て回り食事会を開催
対話することで、現場の改善点をあぶりだし、直接声を掛けることで社員のモチベーションを高めていった
社員から直接意見を聞くため、全国58店舗を全て回り食事会を開催
対話することで、現場の改善点をあぶりだし、直接声を掛けることで社員のモチベーションを高めていった
リスクを恐れるより、チャンスを選んだ
日経doors編集部(以下、――) この連載では皆さんのお金にまつわるエピソードや、お金に対する考え方についてお話しいただいています。まず、田中さんに伺いたいのはなぜ14億円もの負債を抱えた会社を買収しようと思ったのでしょうか?いきなり借金14億円を背負うことになりますよね。
田中修治さん(以下、田中) 当時、私は小さなデザイン会社を経営していました。30歳を目前にして「そろそろ会社を大きくしたい」とチャンスを探していたんです。そのタイミングで「14億円の借金を肩代わりすれば、実質0円でOWNDAYSが買える」という話があった。チャンスに挑戦するか、しないかの2択から、挑戦するほうを選んだだけなんです。