面談・評価・1on1に強くなれ! 社内セルフブランディング術
米ニューヨーク生まれ、ニューヨーク育ちで、両親は日本人というバックグラウンドを持つ酒井レオさん。米金融大手バンク・オブ・アメリカでバイスプレジデントを務め、29歳のとき最年少で全米ナンバー1の営業成績をおさめ、現在はグローバルで活躍するリーダー人材育成のための教育機関を運営しています。日本と世界のトップクラスのビジネスマンを知る酒井さんに、日本人が外資系企業で活躍し、評価を受けるにはどんなセルフブランディングが必要なのかを聞きました。
外資系企業だからといって外国人のように振る舞う必要はない
外資系企業――。
どこか華やかさを感じさせる響きに、「一度は働いてみたい」と思ったことがある人は少なくないでしょう。しかし、当然ながら評価制度や働き方は日本企業とは違います。また自分を売り込むことに慣れている外国人の中で、日本人の自分はどうやってアピールすればいいのかと、悩むかもしれません。
ニューヨーク生まれ、ニューヨーク育ちでありながら、日本人の両親のもと、日本流の家庭教育を受けた酒井レオさんは、「まずは自分自身の素の姿を、正直に出してほしい」とアドバイスします。
「素の自分をさらけ出さないことには、相手も自分を受け入れてはくれないからです。自分から人の中に入っていけない、人に話しかけることが苦手という人もいるでしょうが、外資系企業で働き、評価を受けたいのであれば、まずは自分から飛び込む勇気が必要です」
しかし、実は酒井さん自身ももともと極度の人見知りで、人前で話すと顔が真っ赤になってしまうほどでした。
「今の姿からは想像できないとよく言われますが、本当にシャイな性格だったので大変でした。でも、自分を変えることは自分にしかできません。私も10年かけて意識を変えていきました。人前が得意な人と一緒にいるようにして、真似していったんです。例えば、相手の目が見られないときは、相手の鼻の頭を見るようにする。話しかけるときはちゃんと相手の名前を呼ぶ。そうして相手との距離を縮めていきました。
あとは、人がやりたがらない仕事を進んでやって、腰を低くして動きまわるようにしました。ある意味では日本人的なそうした行動は、外国人にとっても好意的なものとして受け取られます。外資系企業だからといって、外国人のように振る舞うのが正解、というわけではないのです」
むしろ、外資系企業では「日本人らしさ」が武器になる、と酒井さんは話します。一体どういうことなのでしょうか。
酒井さんの説く「外資系企業で評価を受ける秘訣」と共に、外国人とのコミュニケーションで大切にしたい「MRI」などについてご紹介します。