自信ゼロのモデル時代 「自分軸」を築けた理由は?

――新しい仕事に挑戦するときなど、不安に襲われることはありませんか?

中村 一歩踏み出してみたら新しい発見があると思っているので、たとえ不安になっても「やっちゃえ!」と思って飛び込んでいます。スタイルキープのために始めたエクササイズプログラム、「クロスフィット」も、その一つ。

実は私、モデルの仕事をしていた頃から体に自信がなかったんです。でもトレーニングを始めて筋肉がつき、少しずつ自分の体が好きになりました。トレーニングを始めるまでは、エステサロンなどにも通っていたのですが、『他人の手によって得られた美』よりも『自らのトレーニングで作り上げた体』のほうが自信につながっていったんですよね。

さらにトレーニング中の写真をSNSにアップしていたら、憧れの雑誌『ターザン』から声がかかり表紙に載ることもできたんです。思い切ってクロスフィットに挑戦したことで、世界が広がり、自信もつく。そうした中で「自分軸」が築かれていったのだと思います。

達成したい目標は、あえて明確にしない

――もともと『ターザン』に出たいという強い思いがあったんですか?

中村 明確な目標はあえて持たないようにしているので、「いつか出られたらいいな」と夢見ていた程度です。あえてゴールを設定しなかったから、かなったのかもしれないですね。無理に目標を立てると、つらくなってしまうこともあるじゃないですか。スポーツに限らず、仕事も、習い事も、楽しむのが続けるコツだと思います。

人生初の連ドラ出演 恐怖が楽しさに変わった瞬間

――ということは、2015年に始めた女優の仕事も、楽しみながら続けている仕事の一つ?

中村 そうですね! ただ、地上波の連ドラ『5→9 〜私に恋したお坊さん〜』に初めて挑戦したときは、不安もありました。モデルの仕事が中心だった私が、自分とは別の人間を演じられるかどうか分からず、恐怖を感じたことも……。

でも、石原さとみさんなど年齢の近い出演者が多く、環境に恵まれていたので、すぐに撮影を楽しいと感じるようになりました。その経験が、チャンスを大切にしようと思えるようになったきっかけかもしれません。