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コロナ禍による環境の変化や、未来のキャリアが見えづらい中で湧き起こる不安には、どのように対処すればよいのだろうか。働く女性を対象に、社外メンターが仕事上の悩みに対する助言やキャリア形成に役立つノウハウの共有を行う「Mentor For」。同サービスを展開するMANABICIA代表の池原真佐子さんに、働く女性が抱えがちな不安や悩みへの対処法を聞いた。
予測しづらい未来に対する漠然とした不安
「働く女性からメンターへの個人相談は、コロナ禍以降、前月比で3割程度増えています」と、相談者が増えている現状を語る池原さん。日経doorsが5月から実施しているアンケートでも約80.4%の人が、新型コロナウイルス感染が広がったこの状況について「不安」または「やや不安」と答えている(回答者数は143人)。
池原さんによると相談内容は主に2つの傾向に分かれていると言う。「1つは具体的に抱えている課題に対して解決策を求める内容。職場でのパワハラやセクハラといった職場特有の話もありますが、20代・30代においては、在宅勤務への移行後に上司とのコミュニケーションが取りづらくなったという声が目立ちます。対話の機会が減ることで、意思の疎通がスムーズにいかない悩みを抱えている人が多いですね」
「もう1つは将来への不安です。『私はこれからどうなってしまうのか』という漠然とした不安感が、今大きく膨らんでいるようです。コロナ禍の影響で休業を余儀なくされたり、勤務日数が減ったりした人は、忙しい日常から急に時間ができたことにより不安になる人が多い。普段、私たちは未来を前提に判断をして行動に移しますが、未来が予測しづらい中、悩みを解消する方法も見えづらくなっているのが現状です」
そのほか、家族とほぼ一日家で過ごす環境にストレスがたまるという既婚者に多い声のほか、ジェンダーに関する理不尽への不満も。
「夫婦共に在宅勤務であっても女性のほうに家事や育児の負荷が重くかかり、仕事上では女性だからと雑用を振られるというケースは少なくありません。役割分担が曖昧な仕事は、誰からも拾われにくい。そうした仕事が、例えば同じ役職・立場であっても男性ではなく女性に回ってくるという悩みの声は、コロナ禍以降も相変わらず多いですね」
次のページから、それぞれの不安や悩みの声に対する対処法を紹介していく。