最近耳にする「STEM」とは、「科学、技術、工学、数学」の分野を基にした思考やスキルのこと。AI社会を生き抜くカギと目されます。STEM人材として活躍する女性たちから「STEM的思考法」のヒントを学びます。
全5回で実践 視野が広がるSTEM思考法
全5回で実践 視野が広がるSTEM思考法
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1課題発見から解決まで「科学的な思考」を身に付ける
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2田中彩諭理「困った」から課題発見、解決のための行動は←今回はココ
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3原綾香「好き」が「あったらいいな」の具現化アクション
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4「初心者でもできる事は探せる」入社間もない2人の挑戦
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5米国で鍛錬されたSTEMな社長が伝授 若手に必要な事
「STEM的」な考え方を身に付けて仕事に生かす本特集の実践編。元会社員が、自分の「不便」「困った」を課題として捉えたときに、まったく新たな価値を持った製品が生まれました。自分に足りないところを補うパートナーとタッグを組んで、一緒に製品化にまい進した女性の考え方をたどります。
ウエアラブルな体温計と健康管理アプリを企画・開発するHERBIOのCEO(最高経営責任者)を務める田中彩諭理さんは、女性特有の課題を先端技術で解決するため、同社を2017年に立ち上げました。「この体温計を世に出すことが人生の最大目的」と熱く語る田中さんは、実は4年ほど前までは起業など全然考えていなかった「普通」の会社員でした。
STEMとは縁遠かった田中さんを、いったい何がテクノロジー起業家の道に向かわせたのでしょうか。そして田中さんはどうやって最先端の技術を使った医療機器を作り上げることができたのでしょうか。
第1章・課題発見から解決まで「科学的な思考」を身に付ける で紹介したSTEM思考で重要な最初のステップは「課題発見」。田中さんの場合、この課題発見の裏側には、田中さん自身が感じていた不便な経験がありました。
田中さんの強みは、この「課題発見力」。田中さんの思考と行動を通して、どうすれば課題をうまく発見できるのか、そしてそれをどう行動に移していけばいいのか、STEM思考の実践方法を学びましょう。