今こそオンラインで、「本気の学び」
編集部が最近、読者取材を通して感じるのは、「オンラインでの学び直しに挑戦している人が増えてきた」こと。オンラインなら場所と時間を選ばない。開催する側も同じ理由で、オンラインセミナーなどの学びの場を提供しやすくなったのも事実。
少人数向けのオンライン講座、1000人単位のオンラインイベントなど規模もさまざま、マーケティングやコミュニケーションなどのスキルアップ系から英語などの語学系、料理やヨガなどの趣味系コンテンツまで、ジャンルも幅広くそろう。
今、オンラインの学びの機会は、数えきれないほど増えている。
「本を読む感覚でちょっと気になるものを試してみるには、ちょうどいい学びのコンテンツがたくさんあります。でも、学んだことをちゃんと自分のものにするには、コツが必要なんです」というのは、米国・ハーバード大学以上の難関といわれるミネルバ大学大学院で、パイロット生として学び直しに挑戦した植山智恵さんだ。
ミネルバ大学といえば、すべての授業がオンラインだ。世界中から優秀な学生が集まり、2分でも遅刻すると欠席扱いされ、授業中はひたすらアウトプットを求められる。植山さんも「受講後毎回クタクタになるほど、超ハードだった」と振り返る。
「ミネルバ大学での学び方は、サイエンスオブラーニング(学びの科学)に基づいて設計されており、かなりストイックです。でもその分、頭も体も心も確実にアップデートできる。学びに費やした時間や労力などにかかるコストを考えると、学びは『深めて』こそ価値が高まります。逆に深めなければ、あっという間に忘れてしまうのです」
確かに、ウェビナーを受けているその場では『役立つ!』『面白い』と心が動いても、数日後には何を学んだのか具体的に思い出せない、なんて人も少なくないのでは。せっかく自分の大事な時間を使うなら、学びで得たものを仕事やキャリアにきちんと生かしたい。
「今までなんとなく受けていた学びの姿勢を変えることで、本気の学びに変えることができます」。質の高い学びを実現するために、どんなオンライン講座を選べばいいのか。学びの後にすべきことは? 植山さんによると、学びには段階があるという。学び初心者も、学び上級者も、ワンランク上のオンライン学びを実践できる、「ミネルバ大学式」ノウハウをまとめて紹介する。