なりたい?なりたくない?はじめてのリーダー
-
1あなたがなるべきリーダーはこれ! 4タイプで診断
-
2初めてのリーダー基本のき 上司・部下シーン別対処法←今回はココ
-
3上司が評価する リーダーに必要な「意外な」ポイント
-
4リクルート柏村美生&サイバー石田裕子 リーダー論吐露
-
5リクルート柏村&サイバー石田 失敗、反省が自分を育む
リーダーを任されることに対し、「面倒」「自分には務まらない」と身構えてしまう人も多いはず。しかし、デメリットばかりではない。リーダーの経験は必ず力となり、役に立つはずだ。今回は、初めてリーダーになった人が知っておきたい「基本のき」を、人材サービス企業「Waris」のキャリアカウンセラー、島谷美奈子さんに聞いた。

活躍中のリーダー経験者が持つ、3つの共通点
「男女雇用機会均等法」が施行されたのは、1986年。女性が働き続ける環境が未整備だった時代に、家庭よりも仕事を優先し「男性の倍は働いて機会を得なくては」と、がむしゃらに働いていたのは、現在50代後半以上の女性たちだ。
その姿を見て、今の30代後半~40代の女性たちは「自分は、同じようには働けない」と、「自分らしいリーダー像」を模索。女性が働き続ける環境も、少しずつ改善されている。今、その背中を見てきた20代の中には、リーダーになることをポジティブに捉える人が増えてきたという。
「今30代後半~40代で活躍している人たちは、『リーダーの経験がある』人が多いと感じます。そして、彼女たちにはリーダー経験によって培われた『3つの共通点』を持っています」。そう話すのは、「Waris」でキャリアカウンセラーを務める島谷美奈子さん。
1.高い視座で物事を見ている
リーダーは業務全体や組織として目指す方向、さらにその業界の中で今の立ち位置を見ている。もちろん予算や、人員の配置といったことまで気配りも欠かせない。
「同じ業務に就いていても、目の前しか見えていないと何かトラブルが起こると動揺したり、落ち込んだりしがち。一方、リーダー経験があると、トラブルが起きてもあまり動揺したりせず、中長期的な視点で考えることができるというメリットがあります」
2.ビジョンを持っている
「なぜ自分は働くのか」「自分はどんな人生を歩みたいのか」。リーダー経験がある人の多くは、「人生のビジョンがしっかりしている」と島谷さん。そのビジョンと照らし合わせ、自分がどのように役立つかを提案しながら仕事を引き受けている傾向が強いという。
「そういった人生のビジョンを持つ人ほど、キャリアコンサルタントに相談して定期的なキャリアの見直しをしたり、社内外のメンター役の人に相談したりしています」
3.多様な人材への理解がある
チームの中では、個性の違う多様な人たちと共に働く。グローバル企業では、国籍などバックグラウンドが違う人もいる。
「リーダーとしてチームをまとめてきた経験のある人は、これまでのさまざまな経験を生かし、メンバーと協力し合いながら目標へと導ける傾向にあります」
部下に、上司に シーン別アドバイス
「リーダーといっても、なにも業務責任者や管理職を目指す必要はありません。今所属しているチームのリーダーや、サブリーダーでもいい」と島谷さん。リーダー職をマイナス要素だと考えるのではなく、「経験があるからこそ、これから活躍できる人になるとプラス要素に捉えてほしい」
とはいえ、「はじめてのリーダー」には不安もあるはず。次ページから、リーダーが直面するシーンをピックアップ。明日リーダーに任命されても困らないよう、知っておくべきことをアドバイスする。
「部下」に対して…<リーダーの統率力>
2ページ目では、「部下」に対する心構えをお届けする。チームのメンバーたちをどうまとめるか、ミスが起きたりときはどう対処するか。また、ミスを言い出しにくい環境をつくらないために日ごろからできることは何だろうか。
「部下」に対して…<リーダーのマネジメント力>
3ページ目は、コロナ禍での部下たちのモチベーションの保ち方や、年上の部下を持ったときのアドバイスをお届けする。
上司に対して…<リーダーの「課題解決力」>
4ページ目は、「上司」に対して。数字が未達成のとき、どう報告すれば良いか。また、上司と円滑に仕事を進めるための方法をお伝えする。
リーダーが「最低限身につけておくべき3つのこと」
最後は、リーダーが「最低限身につけておくべき3つのこと」。リーダーの経験はこれから先のキャリアを見据えたとき、必ず力となり、役に立つ。いつリーダーに任命されてもいいように、身につけておくべきことをしっかり押さえておこう。