リーダーたちの情報収集術
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2ネット社会を勝ち抜く「ファクトスキル」の鍛え方
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3ハヤカワ五味 独自の新事業を生み出す情報収集の極意
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4佐藤真希子 起業家の原石を発掘する投資家の情報収集術←今回はココ
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5情報収集の達人が実践 自分に必要な情報を抽出するワザ
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6「情報を仕事に生かす」どうやる? 達人すごワザ整理術
将来を予測し、成長する起業家を見分ける力が試される投資家。投資会社のiSGSインベストメントワークス取締役、代表パートナーの佐藤真希子さんに、玉石混交の起業家の中から輝く原石を見つけ出すための情報収集術を教えてもらいました。
就職超氷河期 友達を作って情報収集
佐藤さんは2000年にサイバーエージェントに新卒1期生として入社しました。
「私が就職活動をしていたのは超氷河期と呼ばれていた2000年。ほとんど就職先がない状況の中で、どうやったら情報を取得できるのかを考えました。私が通っていたのは女子大で、当時は他大学より求人情報が少なかったんです。そこで、まず、偏差値の高い大学に通う、情報通の友人をつくりました。その友人たちに、社員が一生懸命働いてキラキラ輝いている会社はどこなのか、聞いて回りました」
大学生の時から「人」からの情報を大切にしていたという佐藤さん。それは今でも変わらないそうです。
「現在、ベンチャーキャピタル(VC)をやっていますが、知らないことや知らない業界はたくさんあります。すべてをゼロから調べ尽くすのは大変。そこで、業界についてよく知る人を紹介してもらい、教えてもらっています。自分の知っている情報は限られているという前提で、常に知識や人脈を駆使していろいろな情報収集をしています」
「投資家って、今の価値観ではなく、例えば、『5年後のスタンダード』を作ろうとしている人たちを応援する仕事なんです。『未来はきっとこういう世の中になるから、こんなサービスが必要だ』『今の業界にはこういう課題があるから、それを解決するために必要なのは……』という視点で、情報を切り取ります。逆に、情報源や価値観をとがらせる工夫をしていないと、投資家として未来の起業家を評価することができないんです」