キャリアを強くする あの人の、パートナーシップ
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1川原卓巳 こんまり公私のパートナー 新婚感続く関係
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2高橋怜奈 自己肯定感が低かった私が事実婚を選ぶまで
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3竹下製菓社長 外資コンサル同期夫と家業継ぎUターン婚
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4林有理 夫は「家族プロジェクト」のよきパートナー
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5中村有沙 理想のパートナー条件100項目リストで婚活←今回はココ
コロナ禍でアパレル業界が苦境といわれるなか、売り上げ(2020年度)を前年の4倍に伸ばしたのが、オアシススタイルウェアのスーツに見える作業着「ワークウェアスーツ」だ。代表の中村有沙さんは、ブランドの立ち上げとほぼ同時期の18年、現在の夫と結婚した。その躍進の基盤となった、パートナーシップの形について聞いた。
28歳で結婚を考えた相手と破局
「いずれは子どもを産みたいと考えていたので、理想的な出産時期から逆算すると、30歳前後で結婚できたらいいなとぼんやりイメージしていました。学生時代から数年間付き合っていた彼氏がいたので、このまま結婚するんだろうなって」
20代前半で思い描いていたそのプランは、突然崩れた。両親にも紹介していた相手だったが、関係がうまくいかなくなり、中村さんが28歳のころ、別れることに。久しぶりに「恋愛市場」に放り出されてしまった、どうしよう――。戸惑いと同時に頭をよぎったのは、「期限を切って覚悟を決めないと、パートナー探しなんてズルズル後回しになってしまうだろう」ということだった。新卒で入社した会社での仕事は充実していたし、休日も趣味や友達との付き合いで忙しく過ごしていたからだ。
「仲のいい女友達と『お互いに決めた期間内に彼氏ができなかったら、ペナルティーとして5万円をどこかに寄付しよう』と本気で約束しました(笑)。焦っていたというよりは、ワイワイ楽しんでいた感じ。でも『5万円』という高額に設定したのは、それくらいの覚悟を決めて取り組んでいかないと、働きながらの婚活は楽じゃないと思ったからです」
友人の紹介、週1回ペースの合コン、結婚情報サービスを通じたお見合い……。仕事の「プロジェクト」に取り組むような感覚で、出会いの場を増やしていった。ただ、やみくもに会っていたわけではない。中村さんがユニークなのは、さまざまな男性とコミュニケーションをする中で「自分のありたい姿」に合うパートナーの理想像を具体化し、約100項目の条件リストに落とし込んだことだ。
現在のパートナーは、自己採点でそのほぼすべての項目をクリアしたため、迷いなく結婚の話を進めることができたという。本記事では、そんな2人の軌跡と、互いに力を発揮し合えるよいパートナーシップを構築する秘訣を詳しく紹介していく。