次のステージの見つけ方
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工作機械や生活用品などを取り扱う専門商社山善で、協働ロボット「TECHMAN(テックマン)」の女性専任営業チームリーダーとして働く藤原誠子さん。「常に新しいことに挑戦したい」と話す藤原さんは、会社を一度退職し、改めて就職、リーダーに昇進という異色の経歴の持ち主でもある。次のステージに進むために、未来を見据えてどう行動しているのか? 詳しく話を聞いた。
「新しいことへ挑戦」始まりは前途多難
理系大学を卒業後、一般職として工作機器や住設機器などの山善に入社。就活時も、入社してからも「キャリアを積みながらバリバリ働く」というイメージは持っていなかったと藤原さんは話す。
「専門商社である山善を志望したのは、刺激のある仕事がしたかったから。でも当時は、営業をはじめとする総合職はこなせる自信はなく、事務職でも十分だと思っていました」
転機が訪れたのは、3年が過ぎた頃。入社以来、一般企業と取引先メーカーとの間で受発注を担う部署に在籍し、膨大な業務に追われ、多忙な日々を送っていた。そんな毎日がすぎるなか、ふと「何か新しいことに挑戦したい」と思うようになり、転職を視野に入れ始めていた。
そんなある日、社内で突然「タイで働きたい人、いない?」と声があがる。聞けば、以前同じフロアで働いていた営業担当の社員が、タイの現地法人(山善の子会社)で所長に就任するという。そこで、タイ駐在の日系企業と日本のメーカーの間を取り持ち、受発注を行える人を探していた。
「雑談のような場での発言でしたし、その所長は『まさかタイに行きたいと手を挙げる人はいないだろう』と思っていたようです。けれど『何か新しいチャレンジがしたい』と思っていた私は、即座に立候補しました。しかし、そこからが一筋縄ではいかず……、単なる『出向』扱いができない理由がありました」