「子育て」しながらもキャリアもアップ 私らしい働く×生む
「キャリアと結婚・出産、どちらを取るか」という極端な選択ではなく、等身大のスタンスで仕事と家庭の両方を充実させている人が増えています。そんな中、いまだ多くの女性が経験する「産後の壁」。キャリアコンサルタントの臼井淑子さんに、妊娠・出産後も自分らしいキャリアを築くポイントやマミートラックを回避する上司へのアピール方法など、仕事×子育ての生活を無理なく続けるコツを聞きました。
会社員からキャリアコンサルタントとして独立し、2児の母でもある臼井淑子さん。
「『働きながら子どもを育てる』家庭が一般的になり、仕事と子育てをバランスよく両立する人が増えてきました。新型コロナウイルスの影響で進んだオンライン化は、育児や介護など時間的制約がある人への追い風に。私自身もオンラインで行う仕事が増えたことで時間の融通が利きやすくなったと感じています」と話します。
スーパーマザーを目指さなくてもいい
「出産や育児は、産むタイミングはもちろん、職場や家庭の環境、子どもの個性、優先順位などによって個人差が大きいもの。キャリアの歩み方に正解はないにもかかわらず、産後もバリバリと仕事で活躍している一部の人と比べて、『私にはできない』と負い目を感じている人は多いです。
保守的な企業風土を脱し、仕事の効率や変化への適応力が求められていく時代。マルチタスクの中で、その場に応じた柔軟な対応が鍛えられる子育て経験は、長い目で見て仕事のプラスになると私は考えています。焦らず前向きにキャリアアップしていきましょう」とエールを送る臼井さん。
次からは、離職者の主な退職事由や近年の育休中の過ごし方などのデータを参考に、妊娠・出産後も自分らしいキャリアを築くポイントを紹介していきます。