褒めるべきシーンは? 第三者の声は伝えてOK?
新人や後輩を褒めるときは、人前がオススメ。「チームメンバーの前」「上司の前」など、褒められた人に賞賛が集まるため、自尊心をくすぐることができます。そして、時にはこっそり褒めるのも効果的。「あなたの努力は十分に分かっているからね」などと、状況に応じて声を掛けてみてください。
この他、第三者が褒めていることを伝えるのもよいでしょう。「○○部長が、あなたに任せておけば安心っておっしゃっていたよ」「△△課長があなたのことを高く評価していた」などと聞いて、嫌な気分になる人もいないはずです。
以上、いくつかポイントをお話ししましたが、大切なのは心から褒めること。口先だけのおべんちゃらなら、言わないほうがまし。まずはしっかり仕事ぶりを観察して褒めポイントを見つけてくださいね。

◆相手のことをしっかり理解して褒めよう
◆人前で褒められると気分もアガる!
やる子 「そういえば、姉さんが私を褒めてくれたときも、『ああ、理解してくれているんだな』って感じたなあ。そうか、こうやって先輩にしてもらったことを、今度は私が後輩に渡していけばいいんですね」
すずまり姉さん 「そういうこと。誰だって『初心者マーク期間』があるんだから、そこはお互いさまなわけよ。やる子だって、ひよ子ちゃんに恨みがあるワケじゃないんでしょ?」
その言葉に「はい、もちろん!」と言ったところで、やる子のスマホがブルッと震えます。誰からだろうと思い、画面をのぞいたやる子が見たものは……。
やる子 「あ、 SNSでひよ子ちゃんの最新タイムラインが表示されたんだ。そういえば、休み前に『つながりましょー』って言われて交換したんですよね。けど、ゴールデンウイークの旅行先の写真がいっぱい……。たった今、アップされたってことは……えっ、体調不良なの? 違うの? うう、やっぱり恨めしいかも」
すずまり姉さん 「ちょ、ちょっとやる子、目つきがアブナイ人になってるから気を付けて! それにしても、ずいぶんうかつだこと。取りあえず、明日は指導も含めてきちんと伝えるべし!ね」
やる子 「どこから伝えましょうか……悩むなぁ」
仕事を休みながらもSNSでキラキラ投稿を更新し、あまつさえ先輩の目に触れてしまったひよ子。今回は登場せずじまいながら、なかなかインパクトのあることをやらかしてしまいました。さて、明日の日経YARUKI社オフィスでは、どんな惨劇(寸劇)が起こる……のか? その答えは、次回の本連載でチェック!
文/石川由紀子 キャラクターイラスト/小迎裕美子 写真/PIXTA