気になる彼や同性からも“もっとモテたい!”。そんな想いは誰の心の中にもあるはず。美容を知り尽くした美容ライター・長谷川真弓さんと、男性美容研究家・藤村岳さんが交代で書き綴る『モテる美容学』は、美容の観点からモテの心理までをひも解くふたりによる連載です。第1回のテーマは「電車の中で人目も気にせずメイクをする女子について」です!
はじめまして。美容ライターの長谷川真弓です。広告代理店で化粧品メーカーの営業をしたのが運のツキ。いつの間にか美容の世界にどっぷりハマって、ン十年になります。飽きやすい性格の私が、こんなにハマってしまった理由……それは、「女性」と「美」は切っても切り離せない永遠のテーマだから。美容の世界って知れば知る程、スゴくて、怖くて……面白いんです! そんな毎日の驚きを皆さんにお伝えできればと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。

以前、ある化粧品メーカーの開発担当者の方に電車メイクについて聞いてみたことがありました。「目の前でメイクをしている女性のポーチの中から、担当しているブランドの商品が出てきたら?」。
すると、「実際、そういうことがありましたよ。たくさんのブランドから選んでもらえたのは嬉しかったけど、電車の中でメイクをするのは賛成できません」ときっぱり。
今でこそ私も黙認していますが、初めて電車でメイクをしている女性を目の当たりにしたときは、彼女に向かって「え……、ここでメイクする?」と非難に近いツッコミを入れたような……。
私個人の意見としては、電車でメイク?? ……したことありませんし、電車の中でするものではないと考えています。ファンデーションを取り出し、パタパタって……なかなかできませんよ(笑)。それに電車は公の場。「嫌だ」と感じている人がいるならば、私は“やるべきではない”と思っています。
先日も打ち合わせ場所に向かう電車の中で、メイクをしている女性(20代後半)に遭遇しました。斜め前に座る女性は、化粧ポーチから次々とアイテムを取り出し始めました。化粧下地、ファンデーション、まゆ毛を描いて、アイライナー&アイシャドウ。そして、頬の下にチーク。電車でメイクをするのは慣れっこな感じでした。

フルメイクの完成かと思いきや、今度は“つけま”を取り出したんです。座っていても結構揺れるのに、器用にのりをつけ、上まぶたのキワにぺたり。ここまでくると「あっぱれ!」ですよね。
しかし、ここで、思いもよらぬ展開が! ホームに目をやった瞬間、彼女、ものすごい勢いでドアへ向かって飛び降りたんです。メイクに夢中で乗り過ごすところだったのでしょう。あっという間の出来事に、まわりにいた私たちもびっくり!
話はそれだけでは終わらず……嵐のように去っていった彼女の席に、もう片方のつけまが残っていた、というオチ付き(笑)。
私の隣りに立っていた女性は「片目、置いてっちゃいましたね……」と。もう、笑うしかありませんでした。